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2009-04-01 00:00
(連載)国旗と国歌について考える(1)
水野 勝康
特定社会保険労務士
春は、卒業式そして入学式の季節である。多くの公立学校で「国旗・国歌」の扱いで揉める時期でもある。日本ほど、国旗や国歌で揉め事の多い国はないのではないか。国際常識として、外国に行けば、その国の国旗や国歌に対する儀礼は欠かせない。例えば、アメリカでは国際試合でない普通の野球の試合であっても、全員規律し、国歌を斉唱する。街を歩くと至る所に星条旗が見られる。映画の上映前に全員起立を求められ、そこで国歌が流れる国もあれば、日没と同時に街中に国歌が流れ、国民が降下される国旗に敬礼する国もある。台湾には国歌とは別に国旗歌という歌があり、毎朝朝礼では国旗歌に併せて国旗が掲揚され、夕方に国旗歌とともに国旗が降下される。
他の国に比べれば、日本で国旗や国歌に出会う機会は少ないと言ってよい。学校でも、せいぜい入学式と卒業式、それに体育祭くらいのもので、毎朝朝礼で国旗を揚げることもないし、国歌を斉唱するわけでもない。試合前の国旗掲揚と国歌斉唱も、国際試合でなければまず行われない。日本の入学式や卒業式で求められる国旗・国歌に対する儀礼は、あくまで儀礼的なものであって、国旗や国歌に対する神聖視を伴うものであるとは思われない。しかし、国旗や国歌に対して最低限度のルールが守れなければ、国際社会で笑われるだろう。
日本よりも国旗や国歌を大事にしている国が世界では圧倒的に多数であり、国旗や国歌に対する非礼は、そのまま相手国に対する非礼になりかねないからだ。「国際化」というのはよく使われる言葉だが、国旗・国歌に対する儀礼も「国際化」の一環として学ぶようにしてはどうかと思う。もともと、国旗は自他を識別するためのものであるし、日本の国旗・国歌は、国際社会の中での日本と言う国の位置づけで捉えたほうが、分かり易いであろうと考えられるからだ。その中で、どの程度の礼を尽くせばよいのか、理解できるのではないかと思われる。
義務教育で「国旗・国歌」について教える場合、日本の「国旗・国歌」について教えるのは当然であるが、同時に外国の国旗・国歌についても学ぶ機会を設けてはどうだろうか。今は1クラスに1人くらいは外国籍の学生・生徒がいるのが普通になっている時代である。国旗や国歌の歴史や扱われ方も調べてみると面白い。(つづく)
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