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2009-03-20 00:00
(連載)ソマリア沖への自衛隊派遣について思う(1)
水野 勝康
特定社会保険労務士
中国海軍、韓国海軍に続いて、我が国の海上自衛隊も船舶護衛のためソマリア沖へ出動することになった。護衛を希望する船舶が実に2600隻にものぼっているというから、海上自衛隊に対する期待がそれだけ高いと言えよう。一方で、日本のシーレーンと言うのは日本近海に留まらず、中東方面にも及んでいることを実感させられた。海洋国家であり加工貿易国である我が国にとって、資源輸入・輸出ルートを守れるかどうかは死活問題となる。
我が国は太平洋戦争当時、北東アジアから東南アジアにかけてのシーレーンすらまともに守ることができず、敗戦に追い込まれたことがある。戦後、アメリカ戦略爆撃調査団に参加し、後に海軍長官や国防副長官を歴任して冷戦の第一線に立ったポール・ニッツェは、NHKが90年代に行ったインタビューに対し、「原爆も、ソ連参戦も、日本本土爆撃さえも、必要なかった。シーレーンさえ破壊すれば十分だった」と述べている。
シーレーンを脅かされれば国家が成り立たない。この我が国の弱点は、戦前も現在も同じである。むしろ、戦前は資源確保の点からせいぜい東南アジアまでの海域を守ればよかったのに対して、現在はそれがインド洋を越えて中東方面まで伸びている。中東の石油が入らなくなれば、我が国の経済は立ち行かない。日本が維持しなければならないシーレーンは、戦前よりも広くなっていると言う事ができる。
シーレーンを守ると言う観点からは、海上自衛隊の艦艇派遣は海賊に対して有効であろう。直接海賊と交戦しなくても、護衛艦がついているだけで、海賊を萎縮させる効果はあると思われる。今のところは自衛の為にしか実力行使はできないが、機銃から速射砲まで持っている護衛艦が反撃すれば、海賊船など簡単に撃沈できるだろう。それが過剰防衛になるかどうかは、また別の議論になるが。(つづく)
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