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2009-02-13 00:00
(連載)クリントン国務長官の来日を歓迎する(1)
大河原 良雄
グローバル・フォーラム代表世話人
ヒラリー・クリントン米国務長官が今月16日から18日まで来日する。国務長官として初めての外国訪問先として日本、インドネシア、韓国及び中国が選ばれたことは、1月20日に誕生した新オバマ政権の外交政策の中で、アジア重視の姿勢を示すものとして注目される。伝統的に新国務長官の最初の外国訪問先として欧州が選ばれてきたのと対比して、新政権の意欲を示すものと受けとられている。4月2日にロンドンで開催されるG20金融危機対応サミットの会合に、オバマ大統領の出席が予定されていることも、考慮の対象とされたかも知れない。
クリントン長官は大統領選予備選の最中、昨年夏に米国の外交専門誌“Foreign Affairs”の7~8月合併号に、次期大統領候補としてのアジア外交政策に関する論文を発表したが、その中で同氏は大部分を対中国政策の重要性についての説明に充て、日本については僅かに2、3回簡単に言及するに止まった。この論文が発表されると、同氏の対アジア政策は即ち対中国政策であり、日本については全く考慮が払われていない、との厳しい反響が国の内外各方面から寄せられた。反響に驚いたのであろう同氏の外交問題助言者であった Richard Holbrook 大使は、急遽ニューヨーク日本総領事館における記者会見を招集して、「同論文は日本軽視のものではない」旨の釈明を行った、と報じられたのは記憶に新しい。この関連で、2000年にビル・クリントン大統領及びヒラリー・クリントン夫人が中国を訪問し、8日間に亘って中国に滞在したことは、クリントン夫妻の中国傾斜を物語る異例のことと報じた、メデイアの大きな報道振りも想起される。
こうした経緯を念頭に最近の動きを見ると、意外な展開に驚かざるを得ない。去る1月13日、上院外交委員会の指名承認公聴会でクリントン国務長官は、その冒頭発言において「日本との同盟関係は米国の対アジア政策の礎石であり、アジア・太平洋地域の平和及び繁栄を維持する上で欠くことの出来ないもので、共通の価値観及び相互利益に基づくものである」と証言したが、同じ公聴会で中国に関しては「中国の世界における役割は極めて重要であるが、その性格は複雑で単純な位置づけに馴染まない」と述べているのと比べると、ブッシュ政権時代に比べると新しい政権の対中国政策には若干の留保がみられるように思われる。(つづく)
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