ホーム
新規
投稿
検索
検索
お問合わせ
本文を修正後、投稿パスワードを入力し、「確認画面を表示する」ボタンをクリックして下さい。
2008-11-13 00:00
新銀行東京の“口利きの闇”を徹底究明せよ
杉浦 正章
政治評論家
ずさんな経営で逮捕者まで出した新銀行東京で、かねてからささやかれていた政治家による“口利きの構図”が、一段と鮮明になった。これをさらに追及すれば、新銀行東京はまさに政治家の食い物にされ、「口利き→政治資金でキックバック」というあっせん収賄罪の流れが容易に推測される。まさに東京地検・金融庁の出番ではないか。都知事・石原慎太郎が金融機能強化法改正案との絡みで、国会に参考人招致されることも固まったが、この際国会で徹底的に“口利き銀行”の実態を暴き、刑事事件の可能性も含めて追求すべきである。
ごうごうたる世論の反対を押し切って、都議会与党である自民・公明両党が400億の追加出資を決めたのがこの春。その粉じんもおさまらないうちに、都知事の長男で自民党幹事長代理の石原伸晃が、金融強化法案の対象には新銀行東京も含まれるという方向を明らかにした。今度は国民の税金を使っての救済策ということになる。まさに「石原銀行」救済のために、次から次に都民や国民の血税を注入するという言語道断の対応だ。
かねてから東京新聞などが社説で“口利きの構図”を指摘していたが、民主党は12日新銀行東京に関する融資仲介リストを発表した。同党の調査によれば、都議・元都議が539件、都庁・新銀行東京関係者61件、国会議員・元国会議員21件、区議9件、政党5件、その他7件などとなっている。これによると、口利きは政治家が圧倒的に多いことになる。そこから推測される構図は、(1)政治家が地元の選挙区からの陳情を受けて、銀行に融資を口利きする、(2)ただでさえ貸し付けノルマ達成を求められている職員は、喜んでこれに応ずる、(3)都民の血税1000億がピラニアのように食いちぎられ、あっという間になくなって、破たん寸前に陥る、(4)石原は責任問題化を恐れて、春400億の追加融資を強行する、(5)それでも破たん状態は解消せず、今度は親子で金融強化法案適用を目指している、という形だ。
要するに「石原銀行」は、体のいい政治家の票集め、資金集めの温床となった、ということになるのではなかろうか。参院議員で民主党金融対策チーム座長の大塚耕平は「仲介の結果、不正やキックバックがあれば犯罪だ」と述べているが、もっともだ。新銀行東京は石原再選への布石で打ち出されたものだが、「文士の商法」の尻ぬぐいを国民の税金を使って重ねるべきだろうか。明らかに石原が責任をとって店を閉じる時期に来ている。しかし背後に“犯罪”が存在するなら、徹底究明は避けて通るべきではない。それが月末にも予想される「石原参考人招致」で始まることになる。
投稿パスワード
本人確認のため投稿時のパスワードを入力して下さい。
パスワードをお忘れの方は
こちら
からお問い合わせください
確認画面を表示する
記事一覧へ戻る
グローバル・フォーラム