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2008-09-11 00:00
(連載)防衛白書の発表に際して(1)
大河原良雄
グローバル・フォーラム代表世話人
9月5日に防衛省の作成になる防衛白書『日本の防衛』が発表された。新任の林芳正防衛大臣の意気込みを盛り込んだ形で、最近の防衛省を繞る不祥事の検討・分析を踏まえた改革提言が行われている。これについて「防衛省改革は組織改編それ自体が目的なのではなく」、「大量殺傷兵器などの拡散や国際テロなどの新たな脅威や多様な事態、わが国周辺の厳しい安全保障環境などの種々の課題をより迅速かつ的確に対応できるような体制を構築しようとするもので」あるとの抱負が強調されている。
米国の大統領選挙を間近に控えて、ブッシュ大統領の指導力に稍々かげりが見られ、この間グルジア問題を繞って米欧対ロシアの対立が激化し、「新冷戦時代の到来か」とみられる様な国際情勢の混迷状態が生じている状況下、わが国が如何なる防衛態勢を整えていくか、極めて重要な問題への取り組みが提起されている。
偶々手元に、去る7月に発表された外務省の外交青書があるので、日本外交が抱える難しい課題の一つである領土問題について、上述の「白書」と「青書」の取り扱いぶりを比較してみた。「白書」は「わが国周辺の安全保障環境」を概観してアジア太平洋地域の情勢分析を行う中で、「冷戦終結後も各国、地域の対立の構図が残り、依然として領土問題や統一問題といった従来からの問題も残されている」と述べると共に、「わが国固有の領土である北方領土や竹島の領土問題が依然として未解決のまま存在している」と記述されている。
この問題に関する「青書」の記述をとり上げてみる。「日韓間には竹島を巡る領土権問題があるが、竹島は歴史的事実に照らしても国際法上も明らかに日本固有の領土であるというのが、日本政府の一貫した立場である。この問題は平和的に解決されるべきであり、政府としては外交上の経路を通じて粘り強く本件紛争解決を図り、諸般の情勢を勘案して効果的な方途を探求していく方針である」。ここに見るように「白書」及び「青書」を通じて日本政府の立場は明確である。(つづく)
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