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2008-06-27 00:00
(連載)対アフリカ協力は官民一体で推進すべし(2)
河合正男
白鴎大学客員教授・元大使
日本としても、官民一体となってアフリカ開発に取り組む体制を強化していくべきである。そのために重要なことは、アフリカ開発に取り組む人材を育てていくことである。これは一朝一夕にできるものではない。数年で担当が変わる人材ではなく、キャリアとしてアフリカにコミットした人材が必要である。私がノルウェーにいた時の開発協力大臣はヨンソンさんという女性の政治家であったが、彼女はタンザニア生まれ(父親が宣教師)で、スワヒリ語が流暢であった。アフリカ人の信頼は絶大で、対アフリカ援助の国際会議で大活躍をしていた。日本人でも40年ほど前にルワンダの中央銀行総裁を務めた服部正也氏のような人もいる。15年ほど前に私が同国を訪問した時でさえ、ルワンダの指導層の同氏への尊敬は大きかった。
このようにアフリカを理解し、アフリカ人に信頼される日本人を育てていくことが、わが国の対アフリカ協力の上で重要である。私も何度かアフリカを訪問したが、私が考えていた以上に、アフリカは心情的にも経済的にも日本に近かった。アフリカ人は旧宗主国の白人に対するような劣等感を日本人には抱いていないし、日本人もアフリカ人と同じ目線で付き合っているので、心情的に近い。また、経済的に、特に東アフリカは、日本との貿易拡大の潜在力が大きいと感じた。
人口8億5千万のアフリカは、依然として複雑な貧困問題を抱えているが、年平均で6%を上回る経済成長を続けている。ODAのみならず、外国投資も増えてきており、新たな開発のチャンスが出てきている。日本にとっても資源確保のためだけでなく、輸出市場としても重要になる可能性が大きくなっている。アフリカ開発をまさに日本自身の問題として官民一体となって議論し、経済面で実効性の高い取り組みを進めることが重要になってきている。このような取り組みから、アフリカの真の友となる人材が育っていって欲しい。(おわり)
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