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2008-06-25 00:00
環境破壊者としての家畜、とくに牛
田川准一
会社員
国連食糧農業機関(FAO)が先月末、家畜、特に牛が世界一の環境破壊者になったという調査報告を発表した(Livestock's long shadow,06.11.29 http://www.virtualcentre.org/en/library/key_pub/longshad/A0701E00.pdf)。この調査報告は、家畜、特に牛部門の環境破壊者としての急速な成長が、気候変動、森林、野生動物にとっての最大の脅威となっており、さらに酸性雨から外来種の導入、砂漠化から海洋におけるデッドゾーンの創出、河川や飲料水の汚染から珊瑚礁破壊など、現在最も深刻な環境問題の最大の元凶の一つになっていると言う。
この調査は、牛だけでなく、羊、鶏、豚、山羊が引き起こす環境破壊も調査している。しかし、ほとんどすべての環境悪化への最大の寄与者は、世界で15億頭を数える牛だという。主に反芻動物に帰せられる家畜部門からの温室効果ガスの排出量は、人間活動で排出される温室効果ガスの18%を占め、自動車や飛行機、その他のあらゆる輸送手段から排出される温室効果ガスのすべてを合せた量よりも多いという。家畜部門から排出される二酸化炭素は、飼料作物栽培のための肥料生産、農場での家畜飼育、その輸送、放牧地造成のための植生刈り払いなどの土地利用とその変化も考慮すると、人間活動により排出される二酸化炭素の9%を占めるとされる。
それは、二酸化炭素の296倍の温暖化効果をもつ人間活動由来の窒素酸化物の65%も生み出す。さらに、主に反芻動物の消化器から生み出される人間活動由来のすべてのメタン(二酸化炭素の23倍の温暖化効果をもつ)の37%も生み出す。家畜は、酸性雨の主な原因であるアンモニアを始めとするその他100以上の汚染ガスも排出する。牧畜は世界中で森林破壊の主要な張本人となっており、過放牧は世界のすべての草地と放牧地の5分の1を砂漠に変えた。グリーンピースがこの問題をスルーするのはなぜなのか?スポンサーの利益を代弁するだけであれば、本当の環境保護団体とはいえないであろう(
http://luna.pos.to/whale/jpn_gen.html)。
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