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2024-03-23 00:00
フランスがウクライナ戦争への派兵が必要と認識した背景
宇田川 敬介
作家・ジャーナリスト
今回のウクライナ侵攻はなぜ起きたのか、この事は、この戦争の節目節目で、見てゆかなければならないし、また必ずその時には「原点」に戻って考えなければならない。そもそも今回の戦争に関しては、2022年2月からの戦いではなく、2008年のグルジア侵攻、そして2014年のクリミア半島併合などが行われていた。
その間、そもそもウクライナのヤヌコビッチ大統領が、ロシアを誘引して反対派を抑えようとしていたが、それが2014年のクリミア半島併合とそれに合わせて発生したたオレンジ革命、そしてユーロマイダン運動などによって、クリミア半島がロシアに併合されたことに対して徐々にウクライナ国民としてのアイデンティティを取り戻すということになっていった。それに対して、ロシア、とくにプーチン大統領は、「旧ソ連」というアイデンティティがあり、その旧ソ連アイデンティを攻撃するのはナチスであり、西側(NATO)帝国主義であるというような考え方を持っている。旧コミンテルンのように、ロシアのアイデンティティを広げる事こそが「世界平和」であり、その世界平和を邪魔する者はすべて敵であるというような思想になっている。
このような「思想的対立」をしっかりと見なければならない。はっきりいって、第二次世界大戦後に起きた「世界共産主義革命と、民主主義資本主義経済との対立」ということが、なぜか時を超えて行われており、その価値観で「ウクライナ戦争」の場面だけは動いているということになるのである。まさにそのような価値観の対立が、90年の旧ソ連崩壊から30年たって起きているということになるのではないか。
さて、このことは、「ウクライナ戦争終結後」どのようになるのかということにつながる。例えば、ロシアのヘリコプターパイロットが、亡命してスペインに行ったが、先月その人が暗殺されていたというニュースが流れた。当然に、「ロシアの暗殺者がスペインまで行った」ということを示しているのであり、そのことは、他の工作員も言っているということであり、当然に「戦争になった時の準備をしている」ということになる。元々2008年でも、2014年のクリミア半島の併合の時も、正体不明の人々が先導していた。つまり、そのような扇動の準備をしているということになるのではないか。そのことがわかっているアルメニアやフランスは、「軍事作戦をウクライナで止めなければならない」というように思っている。アルメニアはロシアの同盟国であり、フランスは昨年まで何度もプーチンと電話会談をしている。そのフランスのマクロン大統領が、「どこかの時点」で派兵必要と突然態度を豹変させたのは何か。そのことをしっかりと考えるべきであろう。
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