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2022-09-08 00:00
インド・太平洋の安全保障について
真田 幸光
大学教員
世界は、ロシアのウクライナ侵攻によって、局地的であるとはいえ、「無政府状態=Anarchy」となっています。そして、こうした不安定な状況が、「更に拡散するのではないか?」との不安も呼んでおり、その具体的な想定として、「軍事力を含む国力の増強が著しい中国本土が、軍事的な行動を起こすのではないか?」との不安は世界で高まっています。
具体的には、台湾海峡に於ける台湾海軍と空軍の行動が活発化していること、南シナ海、東シナ海、に於ける台湾海軍の活動も活発化していること、また韓国が接する渤海湾でもそして更には、宇宙開発を粛々と進め、本年中には、中国本土単独での宇宙ステーションの建設が終わり、本格的な宇宙開発に踏み込んできて、「制宙権争い」を拡大してくるのではないかとも見られています。ロシアと共に、否、ロシア以上に中国本土の「軍事的動向」が世界では注目されているのが現状ではないでしょうか。
さて、こうした状況下、米軍のミリー合同参謀議長は、「インド・太平洋地域において中国本土軍は海上と空中で目に見えて攻撃的になっている。」と象徴的な表現でコメントしました。インドネシアを訪問した際の発言であり、ミリー議長は、「中国本土の戦闘機や船舶が米国や同盟国の軍隊を妨害する危険な状況が引き続き増加している。」と具体的な内容のコメントもしています。ミリー議長によると、インド・太平洋地域で米国と同盟国の軍隊が中国本土の航空機や船舶から「妨害」を受ける回数がかなり増加しただけでなく、安全でない対峙も同じ割合で増加しているとしています。
但し、ミリー議長は中国本土の危険な行動について、「統計的に意味のあるレベル」と指摘したのみで、その具体的な回数までは明言してはいません。ミリー議長はその上で、「この地域では中国本土が自らの目的の為に影響力を拡大しており、中国本土は良い理由でやっているわけではない為、懸念している。中国本土の影響力拡大はこの地域の米国の同盟国やパートナー国に友好的でない結果をもたらす恐れがある。」と発言し、中国本土を強く牽制する姿勢を、米軍・制服組の意向を背景にして、強く示したと言えましょう。
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