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2022-07-19 00:00
(連載1)与党大勝は国内外の巡り合わせの結果
中村 仁
元全国紙記者
争点が隠され、盛り上がりを欠いていた参院選は、「与党大勝、改選過半数」「改憲4党が2/3を超す」という結果に終わりました。岸田首相は表情を緩め、何かを決意しているように見られました。「検討するだけ」「参院選前までは安全運転に徹する」「語る口はあるのか」と、迫力のなさが指摘されてきた岸田首相の政治手腕で、勝利を得たのではありますまい。
大雑把にいえば、「結束できず、有権者の受け皿にならない野党」「日本にも危機感を与えれているロシアによるウクライナ侵略」「安倍元首相の銃撃、殺害事件による同情票」などが勝因でしょう。岸田首相自身が作り出したわけでない勝因で参院選に勝ち、最も得をしたのは岸田首相という結果だと思います。岸田首相は、これら巡り合わせを「決められる政治」に変えていかなければなりません。
まず、野党が分散し、最大の対抗勢力である立憲民主党が沈み、7月15日に結党100周年を迎える共産党が不振に終わりました。その半面、日本維新の会、民主党が準与党のように、政権にすり寄ってきているのですから、岸田首相にとっては歓迎すべき国内環境になってきました。国際環境も、岸田首相を後押しする構図になっています。ロシアのプーチン大統領が無謀、粗雑なウクライナ侵略を開始し、案の定、ウクライナに有利が形勢での長期化が予想されています。「日本はG7(主要7か国)と歩調を合わせる」方針なのですから、ロシアへの圧力はかけやすい。しかも日本の緊張感は高まり、これは政権党に有利に働く。皮肉にも与党大勝の大きな貢献者はプーチンでしょう。
中国、北朝鮮の動きは、憲法改正を後押しする。9条改正に進むにはハードルが高くても、軍事的な侵略、緊張が現実化した場合に備え、緊急事態法制の整備、強化することには国民の賛同が得られそうな環境です。自民党の党内情勢からいえば、最大派閥の元首相が姿を消したことで、岸田首相の党内政治はこれまでと違った環境に置かれる。(つづく)
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