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2022-06-28 00:00
(連載1)フランス下院選挙にみる不調和
岡本 裕明
海外事業経営者
フランスの下院議会で選挙があり、マクロン大統領の与党連合が議席数を101も落とし、過半数を割る大敗北を喫しました。フランスの議会選挙は欧州の今後の展開や混沌とするグローバリズムや優先課題のあり方に一考を投じるとともに日本の参議院選の戦略についても参考にすべき点があるかと思います。
政治や思想に関しては歴史的にフランスは世界を主導してきており、強い個人主義と権利の主張にうるさい国民のボイスと世相の関係からは時代のトレンドを垣間見ることもできるので、私は注目しています。民主主義を語らせてもフランスの影響力は非常に強く、日本やアメリカのそれとは異なる発想があります。
その中、今回の与党敗北の伏線はマクロン大統領が好きか、嫌いか、というそもそも論が背景にあったとみています。ご記憶にある方もあるかと思いますが、就任後、黄色いベスト運動で反マクロン氏の声が高まり、支持率は20%台半ばまで落ち込み、そのまま失速するかと思われましたが、その後は持ち直し、40%程度を維持しています。既に大統領2期目に入っており、現在の任期である2027年まで大統領の座に留まることになります。
問題は現在の下院議会が反対派の多いマクロン氏への「追認機関」と化しており、大統領の「独裁化」が進んでいることで、それに対して反マクロン派が立ち上がったとみています。フランスでは極右のルペン氏がしばしば有力大統領候補に挙がってきますが、今回はルペン率いる国民連合が選挙前の8議席から89席への11倍増となりました。また、メランション党首が率いる左派連合は131議席と最大野党を形成しました。これでフランス下院は左派、中道、右派がそれぞれが強い声を持ちながらも、何処も過半数を持たない形となったのです。当然ながら右派と左派は反マクロンで一部の分野に関しては共同歩調をとることもあり得ます。(つづく)
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