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2007-09-18 00:00
テロ対策は国連のお墨付きを得ている
田島高志
東洋英和女学院大学大学院客員教授
テロ対策特措法の延長問題について、民主党小澤党首は、インド洋における日本の給油活動は国連のお墨付きを得ていないからテロ対策特措法の延長には反対であり、新法の制定にも反対であると主張している。しかし、国連のお墨付きを得ていないという小澤党首の主張は間違っている。国連は9・11事件直後にテロ攻撃を非難する安保理決議1368号を採択し、さらに安保理決議1267号、1269号、1333号などによって、国連の全加盟国に対して国際的なテロリズム防止のための適切な措置と国際社会の取組みを求めている。これがテロ対策特措法の根拠となっているのである。
また、小澤党首は、日本の行動は米国のみを支援するものと主張しているが、それも間違っている。アル・カイダ及びタリバーンに対する作戦には約80の国が協力しており、そのうち約30の国は軍隊等を派遣して協力している。日本の活動は、単に米国だけではなく、それら各国の活動を支援する活動なのである。
さらに小澤党首は、成果が不透明であると述べているが、それは研究不足の発言というべきである。テロ事件を未然に防ぐために、アフガニスタンでは米、英、独、仏などの国際部隊が、多数のアル・カイダ兵及びタリバーン兵を殺害・拘束し、武器弾薬庫や訓練キャンプなどを破壊している。さらにはそのような活動を支援するために、インド洋では米、英、加、独、仏などの艦船が、テロリストや武器等が海路を通じて移動することを阻止している。自衛隊の目的は、これらの艦船の海上活動を支援することであり、国際的にも高く評価されていることは連日報道されているとおりである。
政府は、民主党小澤党首の主張の各点が間違っていること及び日本の活動のより具体的な意味について、幅広い国民に向かってもっと単刀直入に分り易く説明し、明確な理解と支持を得るべく広報の努力を一層強化すべきであると思うのである。
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