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2022-05-27 00:00
(連載2)アフターコロナで日本が直面する「国際人材」流出
大井 幸子
国際金融アナリスト
Oxford Economicsはウィズコロナ後(経済が正常化した後)、「国際人材」がどこからどこへ向かうかを予想しています。その予想図は、ブルームバーグによる「Covid resilience score(コロナ耐性スコア)」とOECDによる「Migration attractiveness score(移住の引き寄せ度スコア)」を組み合わせたものです。
まず、
コロナ耐性スコア
とは、死亡率、国民健康保険体制、感染者数、越境可能性など移動の自由度、経済成長率などの指標を組み合わせた指数で、ウィズコロナで安全な国のランキングを示します。ブルームバーグは53カ国を毎月調査しています。直近4月27日のランキングの上位20は以下のよう国です。ちなみに、日本34位、中国51位、ロシア52位、香港53位(最下位)です。また、OECDによる「
Migration attractiveness score(移住の引き寄せ度スコア)
」(注:データは2019年5月19日付でパンデミック以前のものです。)では、「国際人材」を三つのカテゴリーに分けて(高度な教育を受けた人材、起業家、大学生)、それぞれの移住先ランキングで上位10カ国を示しています。ちなみに、高度な教育を受けた人材が移住したい国ランキングで、日本は35カ国中25位でした。
さて、Oxford Economicsは、コロナ後に移動の制限がなくなれば「国際人材」は下の図の左下から右上に位置する国へ移住すると予想します。図の右上に位置する国々(北欧、北米)は、ウィズコロナでも安全で、「国際人材」を惹きつける力が強いです。左上の国々(独、スイス、オランダ、豪など)は移住先としての魅力は高いのですが、コロナ耐性でやや問題があります。右下の国々(日本、韓国、仏など)は、安全性は高いけれど移民政策などで問題があります。
さて、コロナ後には海外から団体観光客のみならず「国際人材」が流入するような国づくりが必要ではないでしょうか。そうしないと、日本から「国際人材」の流出が止まらなくなり、人材の流出は富の流出になり、長期にわたる「貧すれば鈍する」悪循環を断ち切れなくなるのです。(おわり)
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