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2022-04-16 00:00
(連載2)ウクライナ戦争と日本―積極財政で日本をもっと勁く
長島 昭久
衆議院議員
これが中国となるとさらに深刻です。最新の内閣府報告書『世界経済の潮流』によれば、我が国が中国からのシェアが5割以上を占める「集中的供給財」はじつに1000品目を超え、中国からの全輸入品目の23%に上ると算出。これらの物資の供給が滞った場合のリスクは、米独と比較しても莫大なものとなると警鐘を鳴らしています。
課題解決のためには、サプライチェーンの再編が急務です。具体的には、別の調達先を探したり、使用量を節減する技術開発を推進していくことになりますが、いずれにしても政府が本腰を入れて支援していかねばなりません。そのためには、思い切った財政政策が必要です。いうまでもなく、防衛費の増額にもサプライチェーンの再編にも、相応の予算措置が必要となります。しかし、1220兆円もの巨額の財政赤字を抱える日本のどこにそんなカネがあるのか、という懸念の声には根強いものがあります。心配はご無用です。我が国財政は、米英独仏と比べても極めて健全なのです。下の図は、IMF(国際通貨基金)が作成した中央政府・地方政府・中央銀行等、政府関係機関を合わせた国全体のバランスシートの国際比較です。
この図を見れば一目瞭然。我が国は確かに負債は多いものの資産も多く、ほぼ均衡しており、G7の中でもカナダに次いで財政状況が良いことがわかります。「ではあの膨大な国債はどうなってるのだ?」と首をひねる向きもあると思いますが、経済学の標準的な考え方によれば、中央銀行は、政府のいわば子会社として一体として捉えますから、日銀が保有している日本国債は、政府(親会社)が日銀(子会社)から借金しているのと同様、実質的には負債ではありません。
したがって、我が国にはまだまだ積極的な財政支出を行う余力は十分にあります。先に述べた防衛費の増額やサプライチェーン再編のための政府支援、さらには、対露経済制裁によるエネルギーや穀物価格の高騰により打撃を受ける家計を支えるためにも、更なる補正予算の編成に向けて、思い切った財政政策を展開すべきです。私も、政府与党の一員として、国民の命と平和な暮らし、そして安定した経済運営のために全力を尽くしてまいります。(おわり)
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