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2022-04-05 00:00
(連載1)日銀は利上げで円安に歯止めかけよ
中村 仁
元全国紙記者
米国がインフレ抑制に向けて金利引き上げに踏み切り、今年7回の利上げを想定しているとの姿勢を示しました。市場に大胆かつ明瞭な方針を伝えました。一方、日銀は18日の金融政策会合で「現在の金融政策を修正する必要はない」ことを確認し、欧米とは真逆な政策を継続する構えです。米国との金利差が広がるとの見通しから、一時1㌦125円以上にまで円安が進むなどしています。円の実質為替レート(複数通貨での加重計算)はすでに50年ぶりの低水準です。高騰している原油などの資源価格は円安でさらに上がり、一般的な輸入品も円安で値上がりし、暮らしに与える影響はさらに深刻になっていきます。
黒田日銀総裁による異次元金融緩和(ゼロ金利政策)は13年3月から始まり、「2%の物価上昇」を2年で達成すると公約しました。あれから8年以上、何度も達成時期を先送りし、金融緩和とセットにした財政拡大政策(アベノミクス)も続けた。「成果は極めて乏しかった失敗策」が正統派エコノミストの評価です。
それがやっと「2%上昇」に手が届くところにたどりつきました。黒田総裁自身は18日の記者会見で、「物価上昇が2%程度になる可能性がある」と認めました。昨年4月の携帯電話料金の大幅に引き下げで、前年比の上昇率が1・5%ポイント程度押し下げられてきた帳消し効果が4月以降は消え、さらに輸入物価の上昇と円安が響き、春以降は「2%以上」の物価上昇になるでしょう。
本来なら「やっと目標を達成できた」と喜び、「異次元金融緩和と財政拡大政策を転換する」と表明するところです。それが違うのです。黒田総裁は「物価上昇の大半が輸入物価で、金融政策を修正する必要性はまったくない」と断言しました。さらに「資源価格の上昇の影響が大きい。コストプッシュ型の物価上昇は景気の下押し要因となる」と、指摘しました。(つづく)
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