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2022-03-23 00:00
(連載2)大統領制と議院内閣制
岡本 裕明
海外事業経営者
以前、現代はかつての資本主義対共産主義から民主主義対権威主義に代わっていると申し上げました。権威主義の代表はロシア、中国、北朝鮮、更にはトルコあたりでしょうか。ブラジルもその傾向が強いのですが、今年秋の大統領選でルナ元大統領が現時点で優勢なので交代する可能性はあります。アメリカは権威主義ではないのですが、大統領制が持つ行政への権力が銃ならば首相が持つのは刀ぐらいの違いがあるとも言えます。つまりあくまでも傾向ですが、大統領制と権威主義は結びつきやすいのかもしれません。首相と権威主義とは想像しにくいですね。
最近、もう一つ厄介な国の選挙がありました。韓国です。直接選挙で僅差の勝利を収めた野党の尹錫悦次期大統領は「大統領にはなったものの…」という今から頭が痛い状況が目に浮かびます。議会は300議席中、敵となる民主党が172議席を押さえています。国家が二分しているだけに尹氏は何をやっても議会を通過しない状況に陥る可能性があります。国民の不満も鬱積するでしょう。そうなると外交に走る、これが結局大統領としてのポイントゲッターアイテムなのです。韓国は幸いにして外交だけは難問山積ながらも一つでも解決できれば評価が取れるとも言えます。日本、中国、北朝鮮、アメリカが直接的な相手です。ただ、残念なことにどちらかを立てればどちらかが立たず、という関係です。予想できるのは薄氷の中の外交政策で、最難関が北朝鮮だとみています。現時点で既に全く相手にされていない状況です。
国家運営に於いて大統領が良いのか、三権分立的にやや曖昧模糊となる首相制度が良いのか、重要な判断です。韓国は1945年のあとアメリカの軍政下でその国家運営について議論がありましたが、李承晩が自分の権力を追求し、大統領制にしてしまったとされます。
首相制度をとる日本、英国、カナダ、ドイツなどは極論に振れにくくなっています。世論の声を選挙戦という一時的な大金を投じる選挙戦略的一大イベントとしてとらえるのか、政党政治でクッションを置きながら物事を決めていくのが良いのか、今回のウクライナ問題で改めてこの制度について深いものを感じるのです。そういう意味では日本は政策的に大きく舵を切るのは難しいけれどずいぶん民主的だと思います。(おわり)
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