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2022-03-06 00:00
(連載2)野党分断、国民民主党という「トリガー」
岡本 裕明
海外事業経営者
今の国民民主党はそもそもが中道右派であり、自民党との相性は正直、公明党より良いはずです。それゆえ、今回の玉木雄一郎代表が昨今のガソリン価格高騰に対して政府が「トリガー条項」の凍結解除を検討することを条件に令和4年度予算案を支持するとしたのです。これは背後で自動車総連がガソリン価格高騰への対策を求めていたものを受けたのです。
ところで、トリガー条項が本当に凍結されることがあるのか、といえば私はまだ疑問を持っています。法律改正というプロセスがあるため、時間がかかるのです。一方、原油価格が100㌦に手が届いた今、ガソリン価格が更に暴騰する公算はあります。仮にトリガー条項が解除、凍結されればリッターあたり25.1円下がります。大きいけれど逆に大きすぎるため、凍結した時と再度、条項が復活した時のギャップが大きすぎる「激変問題」が指摘されています。
立民の小川淳也政調会長が怒り狂っています。「予算を承認するということは今後1年の与党の政権運営を原則的に支持していることと同じ意味であり、野党としてあり得ぬ行為」という訳です。私はしかし、小川氏、ひいては立民の焦りとは野党として一緒に声を上げてくれる仲間が誰もいなくなったことだと思います。維新は独自の道を歩むでしょう。まさか、共産と再び歩調を合わせるわけにもいかないでしょう。あと残りは推して知るべしなのです。つまり、国民民主党が自民寄りになった瞬間に立民は生きる術が無くなるところまで追い込まれたということです。
但し、これが日本の政治に健全な体質か、といえば違います。国会は議論し、政治家は国民の声を政治に反映させる義務があります。だからこそ、私は自民を今、割るべきだと思うのです。自民内の不協和音は最近とみに大きくなっています。国民民主党のトリガーは思わぬ方向に行かないとも限りません。(おわり)
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