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2022-03-05 00:00
(連載1)野党分断、国民民主党という「トリガー」
岡本 裕明
海外事業経営者
他のニュースに紛れて案外、見落とした方も多いかもしれない政界の話題が小さな国民民主党から引き起こされました。本当の意味でのトリガー(引き金)となるかもしれない「玉木雄一郎の変」、少しのぞいてみましょう。そもそもは令和4年度の国家予算案の衆議院での採決で国民民主党が賛成したことで波紋が広がりました。国民民主党、つまり、旧民主党は与党、自民党のやることなすこと、「ハンタイ」と叫び続け、その後、分党や解党となり、紆余曲折します。所属政治家は党利党略とお山の大将探しでどちらが有利かという自己都合の論理となりましたが、困ったのは連合など旧民主党を支持していた支持母体です。
途中のストーリーは省きますが、結果として共産党と連携した立民は党の存在が危ぶまれるほど追い込まれ、連合は「共産党と仲良くするなら終わりになるよ」を告げます。その間、連合もおかしなことに自民党にどんどん吸い込まれていくのです。代表が芳野友子氏に代わり、今年の連合の新年交歓会に岸田首相が自民党党首として9年ぶりに参加しています。その際には芳野氏は「立民が軸」とは言っているのですが、実態としては急速に立民離れが進んでいます。連合の基本方針には「連合の政策実現に向けて、立民、国民と引き続き連携を図る」とあり、立民と国民は並列の「連携」だという点です。
つまり、状況次第で判断するということです。事実、連合は岸田首相の「新しい資本主義」構想を一緒に進めていく立場にあります。つまり、こういってはなんですが、芳野氏が昨秋、連合の代表についてからそれまでのイデオロギー優先から実務重視の現実路線に大きく舵を切ったということです。これは逆に言えばイデオロギーの塊だった立民の枝野氏に強烈なパンチとなったわけです。これが何を意味するか、といえばいつの間にか、日本の政治がより「強いものに巻かれよ」になり、自民を中心とした体制が強化されるということに他なりません。
私は岸田氏が期待すべきリーダー像だとは微塵も思っていませんが、彼の政権は長くなる、と就任当初から申し上げていました。それは岸田氏が「敵を作らず、うまく抱き込む」姿勢である点に「しょうがないな」と妥協の産物を生む政治となっているからです。安倍氏のように強いポリシーを持っていれば当然、賛成、反対で国すら割れます。が、岸田政権はそもそもがリベラルで、中道右派の自民党でもより中道寄りのリベラルでボリュームゾーンの所得中間層に最大の力点を置いています。(つづく)
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