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2022-01-27 00:00
(連載1)低迷する中国経済の今後はいかに
岡本 裕明
海外事業経営者
中国の10-12月度GDPが4.0%成長となりました。正直、これは低い印象です。先日申し上げたイアン・ブレマー氏が率いるユーラシアグループが予想する今年の最大のリスク「中国のゼロコロナ失敗」が頭をよぎりました。そして、さらに悩ましいのは22年1-3月度も回復の見込みが少ない点です。
2月4日から始まる北京オリパラが終わるのは3月13日であることを考えると1-3月期は中国当局の規制優先時期の真っ只中になります。オミクロンもそうですが、セキュリティ対策を含め、この国は政府の指示に輪をかけたような規制展開をするので経済、社会は身動きがとりにくくなるとみています。中国の旧正月である春節は2月1日なのでこの前後も本来なら人が動き、消費も活況を呈するはずですが、今年は相当低調を見込んでおり、コロナ前の半分程度の人の移動になる可能性すらあります。この大ブレーキは北京五輪開催に拠るところも大きく、仮にこれが開催されなければここまで厳戒態勢は敷かなかったかもしれません。東京五輪の時もそうでしたが、オリンピックについては、メディアは喜ぶけれど経済に関してはインフラ整備以外にどれだけの効果があるのか、むしろマイナス面も見えてきたというのが私の実感です。(ロンドン五輪もバンクーバー五輪も恩恵を受けない人や企業が大多数で国内のブーイングが多かったことも思い出されます。)
もう一つ、中国関連で重要な報道があります。それは人口問題です。国家統計局の発表によると2021年の中国の出生者数は1062万人(前年比マイナス138万人)に対し死亡者数1010万人でその他の要因を含めると人口はわずか48万人しか増えなかったと発表されています。日本同様、少子高齢化が進む中、22年の中国はほぼ確実に人口減に突入します。政府は2人目、3人目の子供を容認していますが、対象年齢の人たちは子作りにほぼ興味を持っていません。理由は物価高など経済的理由もありますが、現代の社会構成が家族中心主義から遠ざかっていることが最大の理由とみています。中国の合計特殊出生率は2020年が1.3程度、21年が1.1-1.2と推定され、日本より猛烈なスピードで人口減が進んでいます。これに対して中国政府はどう対応するのか、かじ取りは極めて難しいとみています。
毛沢東と習近平氏、この二人はある意味、似ています。毛沢東氏は1957年の大躍進政策で「15年で欧米に追い付く」と豪語し、強烈な締め付けの共産主義的経済政策をとりますが、とてつもない失敗を犯します。そして66年から10年間にわたる暗黒の文化大革命が起こります。(つづく)
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