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2022-01-25 00:00
(連載1)政治とメディアが増幅するオミクロン株への不安
中村 仁
元全国紙記者
政府は今日「まん延防止等重点措置」を新たに18道府県に適用する方針です。これにより重点措置の適用地域は34都道府県に拡大されます。感染が広がる変異株オミクロン対策です。コロナ危機がまるで振り出しに戻ってしまった感じです。厚生労働省によると24日0時時点の新規陽性者数は5万人(前日比)を超えたのに、重症者は9人(同)、死者は16人(同)です。米国はニューヨーク・タイムズによると、23日の感染者数はピークアウトしたものの20万人弱、死者は571人です。その日本で対策が逆戻りです。
オミクロン株は感染力が強くても、重症化しにくいという報告がなされています。それなのになぜ、振り出しに戻ってしまうのか。デルタ株のときのような営業時間の短縮、酒類の提供の停止で多大な影響を受ける飲食店の怒りが分かります。私なら複数でなく、声を出さない「おひとり様」なら規制なしにします。ネット上では「沖縄は1万6千人が感染し、重症者はゼロなのでオミクロンはインフルエンザ並み。ただの風邪」(永江一石氏『東京の感染は拡大しているのかそれとも収束しているのか』2022年1月18日付、アゴラ)など、鋭い指摘によくお目にかかります。新聞・テレビをみているだけでは全く分からない視点です。
メディアがどうして官製の情報ばかり流し、多様な見解を紹介しないのだろうと、私は歯がゆい思いをしています。コロナ不安の背景は「政府、自治体が後で責任を追及されないように用心深い見通しや分析しか公表しない。見通しが狂って政治責任を追及されるくらいなら、過剰反応をして対応しておくほうがずっとまし」なのです。四方八方を見回し、どんな展開になっても突かれないような説明をすることに終始しています。その結果、経済が悪化しても、財政資金を投入すればいいとも考えている。「コロナ対策といえば、何でも通る」なのです。
次に、メディアの取材力も低下しており、政府の公式見解を鵜のみにしたような報道をするように努めています。しかも「楽観論より、悲観論を振りておけば、見通しが狂っても責任を問われないだろう」という姿勢です。(つづく)
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