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2021-09-10 00:00
(連載1)日本の環境・エネルギー問題の今後
宇田川 敬介
作家・ジャーナリスト
日本には資源が乏しく、そのために貿易力をつけ、そして世界から資源を安定して獲得できるように腐心してきた。もちろん、必ずしも資源がないわけではないと批判する人もいる。例えば、かつて、それこそ三池炭鉱や夕張炭鉱、そして隣の国との問題になっている軍艦島など、日本には多くの炭鉱があったのだが、その炭鉱をプラザ合意以降すべてつぶしてしまったために、本来は資源国であったはずの日本が、いつの間にか資源国ではなくなってしまったという意見もあるのだ。
まあ、そのような話は脇に置くとして、日本は石炭発電を含む火力発電が多く、その次が原子力、そして、水力そして再生可能エネルギーという感じになっている。日本の電力供給体制は盤石ではなく、今年の夏は需給バランスが厳しかった。結果的には間に合ったのだが、今年の冬も問題になるのではないかという予測もある。
もちろん、原子力発電所をすべてフル稼働すれば話は違ってくるのであるが、それを許さない雰囲気が日本にはある。とはいえ、再生可能エネルギーで現在の原子力発電と火力発電の発電量をすべてまかなうという仮定で太陽光パネルを設置しようと試算すると、日本の平地の多くは太陽光発電施設になってしまう。一方、山肌に太陽光発電施設を設置する業者もいるが、その地盤が弱くなってしまい山が崩れるケースもみられる。再生可能エネルギーが普及しても、今度は水害に弱くなってしまっては環境問題としては片手落ちだ。
原子力も火力も含めた「エネルギー・ミックス」が最も重要な考え方とされるのにはこういう要素も含んでいる。どのような構成が良いのかは国によって異なる。例えば、オランダのように昔から風車などを利用している環境の所では、風力発電は普及しやすいだろう。しかし、そのような背景のない地域では、必ずしも風力が良いとは限らない。他方でGDPを回復させるには、より活発に何かを生み出さなければならないのであるから、製造業をはじめとしてよりエネルギーをつかっていく方向も欠かせず、省エネ一辺倒でどうなるわけでもない。では環境と経済を両方豊かにしていくために何をしなければならないのか。例えば、経済との兼ね合いで最も考慮する必要がある環境問題として地球温暖化があるが、今のままのエネルギーの使い方発電や自動車の利用などをしていて、100年後に地球の温暖化はどれくらい進むであろうか?(つづく)
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