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2021-06-23 00:00
(連載2)最低法人税率と中国包囲網
岡本 裕明
海外事業経営者
さて、これと中国包囲網がどう関係するのでしょうか?私がふと思ったのは、中国の野心的な欧州やアフリカ諸国などへの投資が花咲かなくなるようにする施策の一つが、この最低法人税率の適用を含めた国際ルールの制定ではないかということです。つまり、西側諸国が足並みを揃えてベクトルを同じにするという考え方です。
中国の一路一帯政策は、カネと中国人労働者、更に相手の返済能力を超えた貸し付けをして、それが返せないならそれを奪い取るという悪徳消費者金融のようなものであります。アフリカ各国からは、中国人労働者が支配し、地元の経済貢献や技術移転につながっていないと不満が出ています。ギリシャやスリランカなどでは中国に施設を取られてしまっています。中国の経済力、成長力、そして甘い言葉に世界中が誘惑され、甘い汁だと思い、吸っていたらそこには劇薬が混じっていたことにようやく気が付き始めています。
その間、西側諸国は民主的議論という時間がかかるプロセスを取りながらもあるべき姿がようやく見えてきたように感じます。G7は機能していると改めて思ったところです。私が次に見込むG7による国際ルールの制定は暗号通貨だとみています。これは既に国際会議等で議論になっていますが、最終的にはサミットで法制度まで踏み込んだルール作りができるとみています。いま、暗号通貨は無法地帯と言ってもよく、その数、数千種類に及ぶとされます。ここで早く統制を取ることで西側経済ルールをディファクトスタンダードにすべきでしょう。
中国経済は共産主義と資本主義のいいところ取りをしているように見えますが、経済の成長と共に機能しなくなるのは分かっています。5か年の計画経済は国家がまだ十分な成長段階にない場合には機能しますが、一定水準を超えると成長を支配できないことが分かっています。ところが中国は国営企業と民間企業を仕分け、国営は潰れないと信じ込ませてきましたが、既にほころびは大きく、現在の政策が出口なきところに暴走し続けています。中国はこれから先、もがくとみています。その間に西側諸国が企業と一体となって2030年代の世界経済を再構築するような仕組みを作り共存共栄できる社会を作ることが望まれます。(おわり)
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