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2007-07-25 00:00
北朝鮮をめぐる6カ国協議
伊藤英成
元衆議院議員
2003年2月、私はワシントンのCSIS(戦略国際問題研究所)で講演をした。そのときかって私がピョンヤンにも2度行き、カシミールの地に足を踏み入れたことに触れながら、北朝鮮は本気で核兵器を持とうとしていると考えている、とスピーチしたことを思い出す。その後は残念ながら懸念したような方向で推移している。今月20日、6カ国協議の首席代表会合が閉幕したが、ここで決定・確認したのは、8月の作業部会の会合、9月初めの6カ国協議、その後の6カ国外相会議という当面の日程のみであった。最近の状況を報道で見ていて、私が思うことは次のようなことである。
1、「次の段階の措置」である「すべての核計画の完全な申告」および「すべての既存の核施設の無能力化」の履行期限をしっかり決めなくてよいのか。
2、「すべての核計画」、「すべての核施設」とはそれぞれ何か、何処まで含まれるのか。
3、「核施設の無能力化」の「無能力化」とは何か。各施設を解体し廃棄することか。非核化するためには解体し廃棄しなければならない。
4、IAEA(国際原子力機関)は徹底的なしっかりした検証・査察をしてもらいたい。
5、北朝鮮が実施すべき事項を実行しなければ、米国をはじめ関係国は制裁を課すことである。さもなければ北朝鮮より時間稼ぎや新しい要求が出てくる可能性も、そしてさらに非核化が実現しない恐れもある。
6、米国は日本とよく協議のうえ毅然とした外交を展開すべきだ。最近はどうも十分に率直な意見調整をしていない印象をもつ。
7、日・米・中が十分な協議のうえの6カ国協議にすべきだ。
8、日本は外交のために各国に対して対抗手段ともいうべき政策・主張を持つことである。
9、焦りの外交は排すべきである。
10、外交を支援する国会決議や議員の活動がもっと必要である。
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