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2020-12-04 00:00
(連載2)バイデン時代のプーチン体制の行方
岡本 裕明
海外事業経営者
ではこれを地球規模のバランス外交で見るとどうなるでしょうか?この視座で考えると私はむやみなロシア弱体化はあまり好ましくない事態を生む可能性があるとみています。つまり、誰がそこに影響力を発揮したがっているか、であります。一つは中国、一つはトルコであります。中国はタジキスタン、キルギス、カザフスタンといった中央アジア諸国に埋まる資源を求め、特にキルギスなどへは国境を接していることから積極的な進出を目指しています(地元では反中国運動が展開され、容易ではないようです)。
一方のトルコは黒海、カスピ海を挟んだ諸国に影響力強化を狙っています。上述のアゼルバイジャンは好例でしょう。ただ、ここが読みにくいのですが、トルコとロシアは関係が悪い部分とそうではない部分があり、非常に割り切った関係を維持しています。歴史的にはオスマン帝国対ロシアという関係がありライバルですが、経済関係では軍事兵器、原発、パイプラインなどでつながっています。つまり、プーチン大統領とエルドアン大統領はメリットがあるかないかでケースバイケースで判断してきています。とすれば冒頭のナゴルノカラバフ紛争がロシアとトルコにとってウィンウィンだった可能性は大いにあるのです。
では、問題はアメリカの姿勢です。バイデン氏に明らかにプーチン大統領は敵対視むき出しになっています。アメリカ民主党は外交についてはフレキシビリティがなくオバマ政権の時も目も当てられないほどの素人外交を展開しました。個人的にはバイデン氏はもっと外交が稚拙になるとみています。それは優秀なチーム員がいないこと、バイデン氏がよりかたくなな姿勢を見せ、あまりにもわかりやすい手の内を見せそうだからであります。
とすれば最後に地球儀ベースで笑うのは誰なのか、ですが、棚からぼた餅の中国の可能性は無きにしも非ず、という気は致します。来年は外交が難しい年になりそうです。(おわり)
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