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2020-11-25 00:00
(連載1)またも米大統領選を読み誤った世論調査
中村 仁
元全国紙記者
米大統領選は事前の世論調査では、バイデン氏の圧勝という予想でした。それがトランプ氏の猛烈な追い上げで、大接戦に持ち込まれ、「世論調査も大統領選の敗者」とい批判が高まっています。前回の16年の大統領選では、多くの世論調査「クリントン氏勝利」が見事に外れました。その結果を踏まえ、調査方法を改善したはずなのに、「またしても世論調査会社は面目を失った」(WSJ紙)になりました。
もっとも、ジョージア州に本拠を置くトラファルガー・グループは16年に「トランプの番狂わせの勝利」を予測し、トランプ対クリントンの獲得選挙人数まで「ピタリと言い当てた」(NYタイムズ紙)。さらに「今回、トランプ氏の支持率はバイデン氏とかなり拮抗。激戦州ではトランプ氏がリードを保っているところが多い」(同)と、再び正確な予想をしたため、注目の的になっています。
隠れトランプ支持者の本音を引き出す独自の手法を使ったそうです。「あなたが支持するのは誰」とだけ聞いても、本音を言わない。そこで同時に「あなたのお隣さんが支持しているのは誰」と聞く。さらに調査後、フォローアップの電話をかけ、30分ほど雑談する。全員と話する時間はないはずだから、電話する相手を選ぶノウハウがあるのでしょう。話を聞けば「なるほど」ですね。ただし、多くの世論調査会社は同社の手法に懐疑的だそうです。
世論調査が狂いだしているのは、人種間の対立、所得格差の拡大、地域格差の拡大、大卒とそれ以下という学歴格差、男女間の差異など、社会経済構造を構成する要素が複雑になり、正確なサンプリング(調査対象の絞り込み、設定)がしにくくなっているためでしょうか。 支持率の予想に有権者がどう反応するかというアナウンス効果の行方も、事前には容易にはつかめません。バンドワゴン効果(勝ち馬に乗る)とアンダードッグ効果(負け犬のほうに同情票が集まる)のどちらが大きいかの事前予想は難しい。(つづく)
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