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2020-10-21 00:00
(連載1)日米豪印戦略対話と東アジア外交
岡本 裕明
海外事業経営者
日本で、日米豪印戦略対話(略称QUAD、クアッド)が対面方式で開催されました。特にアメリカからポンペオ国務長官が予定を変更し日本だけに訪れた意味は菅総理への表敬訪問的意味合いとアメリカ政権交代を前提にしたQUADの下地固めがあったと思われます。そのため、総理とポンペオ国務長官は2度会合する形となり、トランプ大統領の名代として強力な日米関係の継続を確認したものと考えます。
まず、このQUADですが、別名アジア版NATOとも呼ばれ、中国が主導する「上海協力機構」に対抗するものともされます。また、将来的には参加国が増える可能性もあり、中期的には防衛戦略という点で目が離せない集まりです。表向きは中国を意識したものではないとされますが、その言葉通りに受け止めている人は少ないでしょう。
このひと月、日本の首相が代わり、アメリカの大統領選が間近に迫る中、私は東アジアの色が少し変わってきたように感じています。一言でいうと「落ち着いてきて緊張感が和らいだ」ように見えます。その要因の一つが中国のコロナ対策が比較的うまく機能しており、経済の回復が想定より上向きである点です。そろそろ7-9月のGDPが各国、意識される頃ですが、発表が早い中国は専門家の予想で5.2%程度になると日経が報じています。4-6月が3.2%でしたので力強い回復で特に内需が伸びているようです。また中国の国慶節の連休、海外旅行に出られない中国人が国内各地にあふれていた報道は目にされた方も多いと思いますが、そもそもコロナが表面上完全に抑え込まれている点が人々の動きをより活性化しているものと思われます。
ちなみに中国のコロナの現状は一日の新規感染者数が20人台程度で安定しています。中国発のコロナでありますが、湖北省にほぼすべてが集中しているといってよく、奇妙なほどよくコントロールされているのであります。まるでコロナウイルスも共産党員で統制が取れているのではないかと勘繰りたくなります。いずれにせよ、データを見る限り中国の現状は最悪期を抜けて回復基調をたどっています。アメリカとの問題は山積していますが、一部については先々、中国が巻き返す可能性はあると思います。大統領選挙の結果が出るまでは何も起きないはずですが、バイデン氏が大統領になった場合、トランプ氏のような対中戦略はあり得ないとみています。選挙戦では対中強硬路線を維持するようなことをいっていますが、そもそも彼はそんな思想も過激さも持ち合わせていないですから。(つづく)
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