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2020-10-12 00:00
(連載1)メディアこそ質高くあれ
中村 仁
元全国紙記者
米大統領選の第1回テレビ討論会が行われたあと、「史上最悪のテレビ討論」「史上最悪の大統領」「政策論議なしの泥仕合」「米国の愚劣さの恥さらし」と、酷評されました。これが民主主義の最大の国、しかもその国の最大の政治イベントの姿なのでしょうか。国を左右する大統領選だからこうなるのでしょうか。草の根の選挙では、民主政治が健在なのでしょうか。
トランプ氏は「好戦的、得意の泥試合に引き込む作戦」、バイデン氏は「挑発に乗らず、失言回避に終始」だった。何が国家、国民のための正義かは二の次で、有権者を動かすウソが力を持つ時代になりました。討論会直後の有権者の反応は、世論調査(NBCニュースなど)によると、「討論会の内容を重視する」29%、「あまり重視しない」27%、「全く重視しない」44%と冷静です。冷静というより、民主党か共和党か、誰を支持するかは決めているので、「重視しない」が70%と、高くなったのでしょう。
問題の無党派層(40%程度)は、様子をみて決める「内容重視」派でしょうから、「重視しない」が多数でも安心できない。分断された米国社会の行方を無党派層が握っているとすれば、ウソの力は怖い。何度もウソをついていると、事実だと信じられてしまう時代です。トランプ氏は大富豪なのに所得税をほとんど払っていないとの新聞報道があり、立証できればこれだけでアウトになる。節税ではなく脱税の疑いがあるとの指摘もある。否定したいなら納税申告書を公開すればいい。
バイデン氏は討論会前に納税申告書を公表しました。これで「勝負あった」になるはずが泥試合になる。ネット化が進んだ情報化社会では、「何度も虚をふりまいていれば、それが真実になりかねない」のです。大統領選は、米国の「愚劣さの暴走」を象徴している。「愚劣さの暴走」という問題なら、何も米国だけに限りません。米中対立、米ロ対立、日韓対立なども「愚劣さの暴走」が背景にあります。(つづく)
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