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2020-08-05 00:00
(連載1)雇用と労働に関する韓国経済の特徴
真田 幸光
大学教員
企業分析を専門とする韓国CXO研究所は、「韓国の大企業集団64グループが昨年2019年に達成した売り上げは国内総生産(GDP)の84%に達するが、雇用影響力は10%前後の水準となっている」と「2019年、大企業集団64グループが韓国経済に及ぼす影響力の分析」と題する報告書に於いて、発表しました。昨年、韓国の64グループに属する系列会社は計2,284社で、これらの全体の売上高は1,617兆ウォンとなっており、これに対して、昨年の韓国の名目GDPは1,919兆ウォンであり、64グループがこのうちの84.3%を占めたということになります。
この調査対象は、公正取引委員会が明らかにした資産規模5兆ウォン以上の64グループですが、その売り上げ規模とは異なり、これらの雇用吸収に対する影響力は11%の水準にすぎないということです。64グループの系列会社2,284社が雇用した全職員数は158万人で、これは、昨年12月時点で雇用保険に加入した雇用者1,386万人の11.4%に過ぎない水準となっているのであります。CXO研究所は、「実際には自営業まで含めると、大企業集団の雇用影響力はさらに低くなる。これは、64グループから外れた中堅・中小企業などが韓国の雇用の約90%の責任を負っているということになる。」とコメントしています。
一方、64グループの中で最大の売り上げを得たグループは三星で、昨年は314兆ウォンの売り上げを記録し、GDPの19.4%を占めています。これに続き、現代自動車が11.5%(185兆ウォン)、SKが10%(161兆ウォン)の順となっています。当期純利益も三星が最も多く、64グループの昨年の当期純利益は計57兆ウォンで、このうち三星が34.3%(19兆ウォン)を占めています。
CXO研究所は、「韓国の大企業集団が韓国経済に占める影響力が簡単に無視できないほどに強いことは、数値でも明確である。但し、高い売り上げに比べて、64グループの企業集団の雇用影響力は相対的に低い為、より積極的な雇用拡大が行われなければならない。」とコメントしています。(つづく)
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