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2020-07-22 00:00
(連載1)宇宙開発と基礎研究
船田 元
GFJ政治家世話人/衆議院議員
今からちょうど51年前のいまごろ、1969年7月20日にアポロ11号のアームストロング船長が、人類として初めて月面に降り立った。アメリカ航空宇宙局(NASA)の「アポロ計画」はその後17号までを月に送り込み、1972年以降は途絶えてしまった。しかしNASAは最近新たに「アルテミス計画」をスタートさせた。「アルテミス計画」とは、NASAが計画している有人月飛行計画である。
同計画では、スペース・ロンチ・システム(SLS)と呼ばれる新しい打ち上げシステムが採用され、2022年までに月周回軌道の有人飛行を行う。また男女2人が2024年までに月面へ送られ、成功すれば「女性の宇宙飛行士として人類史上初の月面着陸」という偉業も達成され、これによって月探査と資源開発を始めることになる。これに関連して、先日、NASAと日本の文科省は、「アルテミス計画」を踏まえてお互いに協力し合うという宣言を発した。これにより日本人の宇宙飛行士が、近い将来、月面に降り立つ可能性が強くなった。
また月面着陸を容易にする手段として、月を周回する宇宙ステーションを建設する「月軌道プラットフォームゲートウェイ」(Lunar Orbital Platform-Gateway, LOP-G)もNASAは目論む。「ゲートウェイ」とは、多国間で月周回軌道上に建設する有人の宇宙ステーションで、太陽光発電で駆動し、通信ハブ、科学実験室、短期居住区画など、宇宙開発・研究のための可能な限り全てを載せた施設となる。2022年9月から2033年までの間に有人・無人の多くの機体が打ち上げられていく予定で、これまで日本も協力して来た国際宇宙ステーション(ISS)の10倍もの予算がかかるという。月面探査ばかりでなく、火星探査の出発点としても利用する計画である。これにも日本は協力する予定である。
昨今は宇宙の利用を巡って米中、そして欧州が凌ぎを削っている。その理由はひとつではない。月の資源を有利に利用する権利を確保したいとか、宇宙の安全保障システムをいち早く構築したいとか、さらには国威を発揚したいなどといった、国家の威信を背負った闘いが既に始まっているということだ。(つづく)
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