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2020-06-12 00:00
(連載2)単なる人種差別と決めつけてはアメリカ社会を見誤る
岡本 裕明
海外事業経営者
ただ、全米に広がりつつある暴動は扇動されていると思います。いくら何でもその警官の思想的背景のチェックもされてない時点で黒人だけが差別されていると考えるのにはやや違和感があります。
確かにアメリカには白人至上主義は根強く残っています。White Anglo-Saxon Protestant (WASP)と言いますが、この思想は黄色人種も弾き飛ばします。アメリカで未だに「リメンバー パールハーバー」が恨み節のように言い継がれているのはアメリカが黄色人種の日本に屈辱的なダメージを受けたからであります。時の大統領、ルーズベルトは日本人を黄色いサルといい、対日感情を過度に刺激し、のちに終戦に至るまでの日本はアメリカ軍の徹底した攻撃を受けることになるのです。
私はアメリカ人は白人至上主義というよりアメリカ至上主義ではないのかと思っています。トランプ大統領のG7やG20などでのふるまいは白人の欧州首脳すら困らせています。対中国の姿勢はあらゆる手段を使って息の根を止めるという意気込みを見て取れます。イランに対する姿勢もしかり。アメリカに歯向かうものは誰も許さないというのは一種の血統なのであります。
歴史的にカナダ人はアメリカ人を尊敬していません。口にこそしないものの冷たい姿勢と評価があります。ただ、経済的結びつきが強いためにそれをこらえているのです。同じことは欧州でも同じでしょう。そうみるとアメリカは一種独特の国家であり、上に立つ者の支配権をあらゆるシーンに適用している国だともいえます。企業ですらCEOの持つ権限は圧倒しています。警察は公権として上に立つのでしょう。銃規制ができないアメリカとは勝つか負けるかの勝負の中でそんな道具が自己保身のツールとして必要だともいえるのでしょう。今回の問題を黒人への人種意識問題と捉える記事がほとんどですが、私はもう一歩踏み込んでみるとアメリカの特殊性が背景に潜んでいるように感じます。(おわり)
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