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2020-06-05 00:00
アジア開発銀行について
真田 幸光
大学教員
世界の中の信頼出来る国際機関の一つに、「国際復興開発銀行(IBRD)」という組織があり、その一連として、欧州復興開発銀行(EBRD)やアジア開発銀行(ADB)などがあります。そして、これらの組織を、「世界銀行グループ」と呼びます。そのアジア開発銀行の本店はフィリピンの首都・マニラに置かれ、歴代の総裁は日本人が就いています。そして、現在のADB総裁である浅川総裁は財務省・財務官などを経て今年の1月に第10代ADB総裁に就任し、本部のあるマニラで指揮を執り始めています。
そして、ADBは、新型コロナウイルスの感染拡大に対して、次のような認識、対応をしています。即ち、新型コロナウイルスによるパンデミックは、アジア・太平洋地域の開発や貧困削減の成果を大きく後退させ、経済を不況に陥れる恐れがあるとの認識を示しています。そして、ADBは1月末以降、フィリピン、スリランカ、タジキスタンやメコン川流域の国々などにマスク、防護服や人工呼吸器などを購入できる資金などを緊急援助してきたと報告しています。また、4月に入って、貧しい人たちへの現金給付などが必要になった国々の財政を支援する為、融資を含めた資金の提供枠を200億米ドルにまで拡大したともコメントしています。
ADBは、これまではインフラ建設などのプロジェクトへの支援を得意としてきていますが、弱者救済を念頭に財政支援にも柔軟に取り組む姿勢を明確にしていると見ても良いでありましょう。更に、ADBのライバルともなり得るAIIBを設立した中国本土に対しても、2月末に、武漢に本社を置く医薬・衣料品の卸売会社の資金繰り支援をする為に、緊急融資したそうでもあります。
こうした支援をする一方で、ADBは、「中国本土は最初に新型コロナウイルスの感染者を確認した国として、自らの対策を通じて得た情報を開示し、世界全体の知見の共有に努めて欲しい。」ともコメントしています。そして、私は、こうした困難の時期に、「アジアの真の国際機関である、復興・開発銀行はアジア開発銀行である!」と言うことをしっかりとアジアに、そして世界に示して戴きたいものであると考えています。がんばれ、ADB!
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