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2020-05-14 00:00
(連載1)安倍政権の経済政策が導く一等国からの転落
大井 幸子
国際金融アナリスト
世界はウィルス戦争の戦時下に置かれ、TVやメディアは恐怖心を煽り立てる。日々「恐怖」に支配されるこの現象は、まるで世界規模の「社会実験」のようだ。都市封鎖やソーシャルディスタンシングで、人々は互いに接触を恐れるよう行動をコントロールされている。こうした人々の行動の変化によって、社会活動や経済活動にどのような影響が及ぶのかを実態調査しているような段取りだ。
もう少しはっきり言えば、人と人とを切り離して、どの程度の社会活動や経済活動がデジタル化できるのかを実験しているとも受けれる。例えば、学校という制度では、オンライン教育がどの程度有効なのか。教育は社会の価値観を再生産するシステムなので、子供への影響が気にかかる。コロナの後には、こうした社会実験の結果を踏まえて、これまでの経済活動のデジタル化、オートメーション化、ロボット化が半ば強制的に進められるだろう。コロナ恐怖とストレスの社会実験によって、行動心理学や社会工学の領域で様々なデータが集められる。その実験結果は、次のウィルス戦争に役立つことになる。つまり、この手の恐怖とストレスは繰り返し続くとみるべきである。
各国の社会実験の過程を見ると、それぞれの国民国家としての文化や考え方の違いも見えてくる。例えば、ドイツはこれまで財政規律を守り財政黒字できたが、この危機に際して赤字国債を出し、国民の生活保障にお金を回した。日本とは異なり、政府が有事に市民の生命と財産を守っている。
そして、経済活動はいつ再開されるのか?米国では大統領選挙を睨んで、トランプ氏はなるべく早い再開を望んでいる。しかしながら、恐怖心の強さを考えると、米国の消費者心理の急激な落ち込みからの回復には時間がかかりそうだ。(つづく)
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