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2020-04-08 00:00
(連載2)次の「リーマン」は民間セクターではなく国家か
真田 幸光
大学教員
尚、リーマンショックでは、「民間セクターによる行き過ぎた信用創造」が主因となって、急激な信用収縮に陥った。人々は容易に借金ができなくなり、結果、ものやサービスが購入されなくなり企業の売上高も急減。基軸通貨・米ドルを軸に発生したこの信用収縮の渦は世界経済全体を飲み込んでしまったのである。各国政府はこの際、総じて財政状況が悪い中、財政出動を伴う景気対策に打って出た為、世界の主要各国の財政状況はより一層傷む結果となった。そうした中でも、特に破綻が懸念された国が、ギリシャ、ポルトガル、スペイン、イタリアの4カ国である。
特に2014年前後、これら4カ国を軸に、「公的セクターが行き過ぎた信用創造を行なってている」と言う懸念が高まった。今度は、「公的セクターによる行き過ぎた信用創造」による経済危機となる可能性は否定できない。その場合、破綻するのはリーマン・ブラザーズのような民間企業ではなく国家財政ということだ。そのインパクトはリーマンショック時よりも大きいと想定するのが合理的であり、我々はそこまでも覚悟しておかなくてはならない。
さて、こうして考えてくると、日本経済の現状を危惧しておかなければなるまい。即ち、このままでは、リーマンショック級、否、それ以上の急激な経済破綻が起こる可能性があると覚悟しておかなくてはならず、そうした中でも、特に、「日本の弱者の個人は疲弊し、弱者の中小企業は経営破綻する」という危険性があるものと危惧する。
くどいが、人間の社会は、「信頼、信用」から成り立っている。その信頼、信用が崩れる中、「疑心暗鬼が、ものやサービスの流れにブレーキをかけ、資金の流れも鈍化する、結果、景気が悪化するのは必然である」と筆者は考えている。従って、こうした状況下では、「弱者は疲弊、破綻する危険性が高まる」のである。(おわり)
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