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2020-02-26 00:00
新型コロナウィルスに関する中国への自民党の支援金について
鈴木 馨祐
外務副大臣
報道も一部されていますが、自民党において新型コロナウィルス感染拡大防止支援金として、国会議員から一人5000円支援金を募り中国に寄付するという話があります。もともとは全議員に対して強制的にということでしたが、希望を募ってということに代わった模様で、19日付で依頼が当事務所にもありました。外務副大臣として、日本の外交の一端を預かるものとして、私はこの支援には賛同しないことといたしました。
もちろん、新型コロナウィルスの問題により中国の国民が中国共産党の対応の問題もあって非常に苦しんでいることについては、隣国の国民として同情を禁じ得ませんし、中国国民に出来る協力をすることは必要です。そして我が国の被害を最小限に抑えるためにも、中国政府に情報開示をさせ、正確な対応を迫ることは必要なことですし、そのことが中国国民のためにもなるという一面もあります。
一方で、コロナウィルスの問題が深刻化している状況下においても、報道もされているとおり、中国の公船による我が国の領海への侵犯という挑発行為が継続的に行われており、また台湾海峡等においても軍事的な挑発行為が引き続き行われている状況を我々は見過ごすべきではありません。また南シナ海や香港、ウイグルでの中国の行動が変化したわけでもありません。当然のことながら、これらの行動は中国共産党が習近平主席の下で主導して国ぐるみで行っているものであって、そのような我が国や国際社会にとって敵対的な行動を続けている国に対して、与党の国会議員が金銭的援助を与えるということは、誤ったメッセージを中国当局に与えることとなりかねません。
特に今回の支援金の届け先は駐日中国大使館とのことで、中国の国民にではなく、まさに敵対的な行動を行っている国そのものに支援を行うということになります。実質的に東シナ海や南シナ海、台湾海峡や香港、ウイグルでの中国の国際社会から懸念されている行動に原資として充てられかねないものです。我が国の国益、国民の生命財産を守るということを考えたとき、私としてはこの趣旨には賛同できませんので、今回の判断の理由をここに書かせていただいたところです。
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