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2019-12-12 00:00
(連載1)逆境のトランプ大統領、アメリカは盤石か
岡本 裕明
海外事業経営者
世に吹く風は気まぐれです。その風がそよ風だと思っているといつの間にか飛ばされるほどの猛威を振るうこともあります。トランプ大統領のアメリカは果たして盤石なのか、私には空模様がだいぶ変わってきているように見えます。トランプ大統領が訪問中の英国でその立場は決して影響力ある中心人物ではなかったように見えます。そしてトランプ大統領はNATOでの記者会見を突然、キャンセルしました。アメリカにとって会議が不調だった表れです。
フランスにはデジタル課税への報復で最大100%の関税をかけると明言したトランプ大統領は相変わらずTariff Man(関税男)の名に恥じない勝負に出ました。ところが、英国ジョンソン首相は「おれはフランスの味方だ」とアメリカを牽制しました。ジョンソン首相の発言には多分に政治的意図が感じられます。12日の総選挙に向け単独過半数は絶対確保しなくてはいけない中、アメリカのプードルといわれる英国は「飼い犬」ではないという立場を明白にする必要があったのでしょう。
香港人権法案で勢いづくアメリカ議会は下院でウイグル人権法案も圧倒的多数で可決しました。中国側は「バカな法案」と取り合っていませんが、アメリカが次々と人権法案を可決させる公算はあります。その背景にあるのはルビオ議員に見られるような徹底的な中国叩きをするライバルの存在であります。もちろん、近年の中国の動向には世界中が注目しており、NATOのロンドン宣言でも対中国の脅威を盛り込みました。その点ではルビオ議員の動きが際立っているとは言えないのかもしれませんが、アメリカがそこまで踏み込む必要があるのかという疑問もあるでしょう。
中国の王毅外相が韓国を訪問した目的は、中韓の関係改善にあります。在韓米軍の費用負担を5倍に引き上げろという米国の強気の姿勢を受けて韓国の左派政権は中国寄りに舵を切りたいところだったことを踏まえれば、王外相が文大統領を相手にどのような交渉成果を得たのか注目です。他方、米中の通商交渉は12月15日に再び税率引き上げを実行しようというアメリカに対して「第一弾の交渉妥結」がそれまでにできるのか、耳目を集めていますが、その行方を巡り日替わりで楽観と悲観が入れ替わる状態になっています。個人的には無理ではないか、という気がしています。(つづく)
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