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2019-11-21 00:00
(連載1)官僚の疲弊を招く国会質問
中村 仁
元全国紙記者
国会議員が質問通告を行うと官僚が答弁のために深夜残業等をして準備しているという霞が関の労働のあり方が問題になっており、問題の質問通告を行った野党議員とネットメディアの主宰者が応酬を繰り広げ騒ぎとなりました。事情がのみこめない人には、「対立の原因は、国会質問の通告の遅れのようだ。なぜそんな大問題になっているのか」と思われたでしょう。大問題となるだけの理由がありそうです。
問題視する向きとしては「官僚に対する人権軽視は民主党時代から受け継いでいる」「職員の無制限労働に依存した国会運営」など構造的な根深い問題があることと指摘しています。一般紙に問題の全体像が理解できる短いコラム(読売新聞11/9、夕刊・とれんど)が載りました。夕刊の目立たない面の掲載ですので、読まれていない人が多いと思い、詳しく紹介します。
執筆者は川嶋三恵子論説委員です。「9月、厚労省企画官の千正康裕氏(44)は同僚らにメールで自らの退官を報告した。また一人、官僚が霞が関を去った。」官僚の実名を明記した書き出しです。「入省19年目。医療政策や児童虐待対策を手がけ、充実した日々だった。自分のアイディアを政策にできる。そう考えると、月曜の登庁は楽しみだった。だが、管理職になると、現実は厳しさを増した。若い部下たちは大量の仕事を抱え、新しい仕事に取りかかる余裕もない。」企画官の話です。
「とりわけ官僚の疲弊を招いているのが国会対応だ。国会議員が質問内容を連絡するのが遅く、答弁を作成する官僚は深夜まで帰宅できない。外部と交流する機会が減り、視野が狭くなっている」「的を射た政策論議ならまだしも、政権の揚げ足とりのような野党の質問も少なくない」と、続きます。上記の野党議員が絡む件とは直接、関係はありません。関係はなくても、あまりにも問題点は似ています。さらにコラムは企画官の思いを「長時間労働でやりがいも感じられず、退職する官僚は後を絶たない。役所の業務改善だけで済む話ではない」と、紹介しています。(つづく)
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