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2019-11-20 00:00
(連載1)破綻国家続出の世界情勢と市民社会の未来
大井 幸子
国際金融アナリスト
10月以降、シリア、トルコ、カシミール地方、中東、ウクライナ、香港、北朝鮮など、世界で同時多発的に不穏な動きが起こっている。10月2日に北朝鮮が潜水艦から弾道ミサイルを発射し、日本の排他的経済水域に達した。10月7日には突然、米軍がシリアにおけるISとの戦闘を終了したし、シリア北東部から撤退を始めた。10月8日にトランプ大統領がエルドアン大統領と電話で話し、10月9日にトルコ軍がシリアへ侵攻し、クルド武装勢力へ攻撃を開始した。
ちょうど同じ10月7日に、FRBが毎月600億ドルの短期国債を購入すると報じた。ニューヨーク連銀がこのオペレーションを2020年第2四半期の終わりまで続ける。これは、9月半ばに起こったレポ市場で翌日物の金利の急騰に対処した措置の続行であり、近い将来、短期市場でキャッシュが逼迫する非常事態に備えたものと思われる。
これほどまでFRBのバランスシートを膨らます非常事態とは何か?シリア・トルコ情勢の混迷や、10月11日にイラン籍タンカーが紅海で攻撃を受け炎上したことなど、不穏な中東情勢からも地政学リスクの高まりと米中対立の長期化がFRBに影響を及ぼしている。そうであれば、我々は2020年6月末までは地政学リスクへの警戒を怠るべきではない。
シリアでは2011年から内戦が続き、国民の多くが難民として海外に流出し、国家は破滅状態だ。前述の通りトルコがシリア北部に侵入しクルド人武装勢力を掃討しようとすると、トランプ大統領はトルコへ経済制裁を発表、10月22日にトルコが停戦をするまで緊張が続いた。このままいくとトルコ経済の先行きが懸念されることに加え、トルコが他のNATO同盟国を巻き添えにすることに対する警戒感が高まっている。(つづく)
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