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2019-10-29 00:00
(連載2)韓国「黒字倒産」のリスク
真田 幸光
大学教員
また、そもそも韓国が持っている潤沢にあるから大丈夫であるとされる「外貨準備高」は突然の韓国からの米ドル資金引き上げの際に、すぐに現金化して、米ドル資金不足をカバーできるような資産で構成されているのかについても疑問が残っています。ここで、緊急事態が発生した際に、相互に資金を融通するという、国家間の、「通貨スワップ」という所謂、保険がここで大きな支えとなりますが、韓国は日本をはじめとして、米ドル資金を直接融通できるような通貨スワップを潤沢には持っていないのが現状であります。
こうした中、韓国の主要紙である朝鮮日報は、韓国の大企業が国内外で日系の金融機関から受けている融資などの信用供与額が、34兆8,000億ウォン(現レートで日本円にすると約3兆1,200億円)に上ることが分かったと報じています。韓国金融監督院が国会政務委員会による国政監査を控え10月8日までに提出した資料を引用した記事であり、これによると、「韓国に進出している日系金融機関(韓国支店ベース)が韓国国内の“主債務系列”に信用供与した額は6月末時点で12兆7,000億ウォンとなっている。(尚、金融監督院が定める主債務系列とは、金融機関からの信用供与額が一定額以上の企業グループのことで、つまり韓国有数の企業たちを指す。)
そして、主債務系列に属する企業の多くが海外に法人を置いており、これら海外法人が現地の日系金融機関の与信枠を活用することもある。海外での日系金融機関からの信用供与額は22兆1,000億ウォンとなり、韓国国内と海外の合計は34兆8,000億ウォンとなる。」と報じているのですが、日系の金融機関がこうした韓国企業向け与信のロールオーバー停止、Events of Defaultに関連した回収などを始めると韓国企業のリスクが拡大することを懸念するトーンで記事は結ばれています。
そして、私は、1.韓国の対外債務は主として米ドル建てであり、ウォン安が突然急激に進むと債務を返済ができなくなる。2.韓国の事業法人だけではなく、韓国の金融法人の日本の金融機関からの債務、就中、金融機関間で取引される、超短期のオーバーナイトの米ドル建て与信が止められると、韓国の金融機関のテクニカルディフォルトが発生する。というリスクは少なくとも残っていると見ます。(おわり)
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