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2007-06-01 00:00
連載投稿(2) 期待される被開発支援国の財務ガバナンスの改善
須藤繁
シンクタンク研究員
さて、5月18~19日、ドイツのポツダム近郊で開催された主要8カ国(G8)財務相会合には、ナイジェリア、南アフリカ、ガーナ、モザンビーク、カメルーンの財務相らとアフリカ開発銀行総裁が参加し、開発支援策が協議されたが、協議の結果、「アフリカの良き財政ガバナンスに関するG8アクション・プラン」が合意されたことを評価したい。
財政分野の良好なガバナンス(効率的かつ効果的な税制と税務行政、公共支出管理、債務管理)は、アフリカの開発支援において、重要な役割を果たすものである。アクション・プランは、財政の良好なガバナンスに関して、10の行動分野をまとめた。まず、二国間及び多国間の援助を通じ、アフリカの国々とドナーが知見を共有し、ドナーの協力の調和を図りながら、公共財政管理を支援することとした。また、アフリカ諸国の税制と税務行政の改革を支援するとした。さらに、税に関する国際的な議論の場にアフリカの国々が参加できるよう取組を強化し、透明で説明責任があり信頼可能な予算制度の強化を希望する国々を支援するとしたことも重要である。
その中で、「採掘産業透明性イニシアティブ(Extractive Industries Transparency Initiative:EITI)を全面的に支援し、特に新興市場国がEITI に参加するよう奨励すると共に、採掘産業以外の分野にEITI の原則を適用することについて、より詳細に検討する」としたことに特に注目したい。EITIは、2002年9月ヨハネスブルグで開催された世界サミットで、英国ブレアー首相により提唱されたものである。EITIは、採掘産業における資金の流れの透明性を確保するフレームワークの確立を目的とし、現在、アゼルバイジャン、カザフスタン、ボリビア、ペルー、アンゴラ、ナイジェリア等22の産油国が加盟している。
中国は、今、石油開発資金の規模・出所・使途・運用等、開発資金情報の透明性確保に向けた、こうした国際フレームワークへの参加により、国際社会の一員として、国際秩序の維持に貢献する姿勢が求められている。(おわり)
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