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2019-09-25 00:00
(連載2)大統領選を控えたトランプ大統領の賞味期限
岡本 裕明
海外事業経営者
そんな中、イスラエルはトランプ氏にとって最大の拠り所の一つであったはずで、その首相、ネタニヤフ氏とは非常に近い関係とされました。アメリカは今回のイスラエルのやり直し選挙が終わった段階でネタニヤフ氏と共に中東政策と和平案を提示する予定でしたが、その選挙はネタニヤフ氏にとってほぼ敗北に近く、組閣にネタニヤフ氏が指名されない公算が出てきています。仮にそうなれば対イラン政策を含め、大幅な方向転換を余儀なくされることになります。
ところで私の見るトランプ氏の弱みとは「長期戦」であります。いや、アメリカが苦手とするのが「長期戦」と申し上げてよいでしょう。多分、短期志向が強いのがアメリカ人の気質と本質であり、粘りに粘られると案外音を上げやすい傾向があることが見て取れます。ベトナム戦争やアフガン、イラクなどの派兵でも大変苦しんだのは知力と体力と資金力の一発勝負ではなく、泥沼だからであります。
どんな人にも賞味期限があります。注目度が高ければ高いほど鮮度が重視(=短命)されるのは、時間が経てば相手が対策を取ってくるからです。相手に対策を取られればこちらも厳しい防衛策を取らざるを得ず、人間としての精神力が維持しにくくなります。その点、トランプ大統領は非常に強い意志を持っており、少なくとも国内ではその力をまだ発揮できると思います。ですが、米国大統領といえども世界のすべてをコントロールできるわけではありません。イスラエルのネタニヤフ首相のように選挙で敗北したならば、大きく戦略を見直さざるを得ず、トランプ氏が感じる苦痛は相当なものになるでしょう。
そこに持ってきて、2020年の大統領選がそろそろ視野に入るころで、トランプ大統領は保身的な施策もしなくてはいけないでしょう。広げた風呂敷にどうお土産を包んで国民にその成果を報告するか、重要な局面を迎えていくことになりそうです。ただ、対抗する民主党に絶対的な候補がいないことから、逆にトランプ氏を国民がどうリードしていくのか、アメリカ世論がどう反応するかに視点を合わせるほうが面白いのかもしれません。(おわり)
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