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2019-07-03 00:00
(連載2)選挙と通商交渉
緒方 林太郎
元衆議院議員
ちなみに3州とも名前を聞くだけで、「ああ、共和党の強い州だよね」と判断するような州です。そして、先日、バイデン前副大統領は(自分が民主党候補になったら)テキサス、フロリダ、ジョージア、ノース・カロライナ、サウスカロライナあたりを焦点にすると言っていました。民主党候補が誰であっても同じ判断をするでしょう。【2012年ロムニー候補は負けたが2016年トランプ候補が勝った州】アイオワ、オハイオ、フロリダ、ウィスコンシン、ペンシルヴァニア、ミシガン。
トランプ大統領はこれらの州を一つでも落としたら終わりです。しかも、アイオワを除けばすべて選挙人が2桁の州です。前回も書きましたが、選挙人10人の州を落とすと20人分ひっくり返されるので、選挙人全体が535人の中で致命的なダメージです。
ミシガン、ペンシルヴァニア、ウィスコンシン、オハイオあたりは「ラスト・ベルト(錆びたベルト)」と言われる地域で製造業、重工業の集まる地域です。この地域は保護主義を求める傾向が強いです。そして、上記のリストには結構防衛産業が盛んな地域が含まれます。農業との関係では畜産の強い州が上記のリストには多い印象があります。そうすると、保護主義を採りつつ、防衛装備品を売る、畜産の個別利益は交渉で取って来る、この今のやり方が一番選挙にプラスになるはずです。
トランプ大統領の手法をあまりバカにしない方がいいでしょう。選挙をきちんと見据えてやっているのです。私が外務省に居た時はあまり大統領選挙や連邦議会議員選挙と通商交渉の関係を分析する事はありませんでしたが、近年はさすがにやっていると思います。「(上記の)激戦州の利益を露骨に押し込んでくる」と踏んで、その州の特産品をよく調べた上で、日本にどう出てくるかという傾向と対策を練る事が必要でしょうね。(おわり)
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