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2019-06-28 00:00
(連載2)年金問題で安倍政権は堂々と反論を
中村 仁
元全国紙記者
野党もさることながら、罪が重いのは、麻生副総理(財務相、金融担当相)です。今回の報告書(老後に2000万円が不足)を諮問したのは麻生氏だし、当初は「上手な資産形成を薦めているのがこの報告書」と説明していました。反発が強まると、「誤解や不安を広げる不適切な表現があった」、さらに「担当大臣として報告書を受け取らないことを決めた」と、後退しました。二階自民党幹事長の「選挙を控えている。そうした方々に迷惑を許すようなことのないよう注意したい」の発言には絶句します。本音というか正直すぎるというか。森山国会対策委員長の「報告書はもうなくなった」も、開いた口が塞がりません。すでに公表されている報告書がないというのは、どういうことか。公文書の改ざん、廃棄で大騒ぎになったことを忘れています。
「できれば現役世代から早めに資産形成を始めたい。少額でも少しずつ積み立てる。引退後に上手に取り崩す」(日経社説、13日)ことでしょう。また、自宅を担保に金融機関から資金を借りやすくする。もちろん、年金の支給開始年齢を70歳まで遅らせることも避けて通れますまい。
新聞記事によると、財政制度審議会が月内に麻生財務相に提出する提言は「将来世代へのツケ回しに歯止めをかける。保険給付範囲の見直しなど社会保障改革が不可欠」などとなっています。まさに金融審議会の報告書と表裏の関係にあります。両方の責任者である麻生氏は軽率でした。
本来なら、富裕層の資産状況を把握し、それに応じて年金額を調整するのも一つの方法です。マイナンバー制度ができたことで、将来は各世帯の資産が把握できるようになっていきます。年金制度が行き詰ったら、そうした選択に追い込まれることも、あり得ます。(おわり)
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