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2019-04-16 00:00
(連載1)韓国経済の何が問題なのか
岡本 裕明
海外事業経営者
韓国の李洛淵(イ・ナギョン)首相は4月4日、「韓国経済の内外環境が厳しい。今年1-3月期の輸出が振るわず、2月の生産・消費・投資がいずれも減少した」とし、「それによって民生も企業もさらに厳しくなるだろう」(中央日報)と発言し、韓国経済の厳しさを物語っています。表面的理由は、中国経済の影響が最も大きいようです。昨年10-12月に中国経済は、日本電産の永守会長の「尋常ではない変化が起きた」という言葉に凝縮できるほど、過激な状況に落ち込みました。韓国にとって中国は最大の貿易相手国であり、「風邪をひいている中国」の状況を考えれば、「韓国が入院患者」のような状態になるのは自明であります。
では、仮に中国がアメリカとの貿易協定を締結し、両国間の問題が解決できたとしたら、韓国に春が訪れるのでしょうか?否です。理由は二つ。一つは、中国にとってアメリカとの通商問題は、山積する経済問題のごく一部であり、それが中国経済を回復させる決め手にはならないからです。特に中国の地方経済の問題は深刻であり、中央政府が銀行に対して、地方の案件に貸し渋りをするのを防ぐのに躍起になっています。市場経済という自動調整機能をうまく活用しない中国方式の経済運営は、AIの時代にマニュアル操作するようなものであり、早晩回復できるような話ではないでしょう。
もう一つは、中国の産業界の技術革新が進み、韓国製品と直接ライバル関係になることが挙げられます。ハイテク、造船、鉄鋼、自動車、化学製品が韓国の売り物ですが、中国がこれらの分野を自前で調達できるようになれば、韓国にとっては太刀打ちできない状態になります。余談ですが、「経済は西に進む」という言い伝えがあります。街も原則、西に向かって発展していくように、国家も西側に「次の夜明け」を待つ国が控えます。アメリカ国内でも、サンフランシスコやシアトルといった西側が、アメリカの次世代をリードしています。欧州、アメリカを経て、アジアの時代、という歴史の流れを見てもご理解いただけるでしょう。
日本はアメリカという「時代の先輩」を持つことによって経済繁栄しましたが、これは経済の引継ぎがスムーズに移行できたからとも言えます。つまり「国家は自国の東側にある国との関係を維持したほうが経済的にうまくいく。」と考えられます。ところが韓国の場合、日本に一時頼った後、西にある中国に頼ってしまったことで根本的な間違いを犯してしまいます。なぜなら、韓国の西にある中国がいつか韓国に追いつくのは、「経済は西に進む」原則からわかりきっていたことだからです。(つづく)
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