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2019-01-15 00:00
(連載2)‘事実’を否認する韓国の問題
倉西 雅子
政治学者
ところが、韓国は、‘事実’を立証する証拠を示されても、‘事実’、即ち、自らの行為を認めようとはしません。今般のレーダー照射事件にあっても、日本国の防衛省が現場映像を搭乗していた自衛隊員の会話録音付きで公表しても、‘客観的な証拠とならない’として、日本国側に対して軍事機密の提示すら求めています。一事が万事であり、それが動かぬ証拠であっても決して‘事実’を認めません。契約に基づいて給与が支払われていた事実を示す当時の記録や文書が物証として多々残されていたとしても、韓国側の‘徴用工’や‘慰安婦’とは、’非道にも日本国によって奴隷待遇で強制労働させられた被害者’であり、近代化のために日本国から朝鮮半島に多額の財政移転が実施されていても、日本統治下の朝鮮半島とは、‘不当な植民地支配によって搾取され、貧困化した被害国’なのです。韓国にとりましては、日韓請求権協定や交渉過程を示す会議録も、‘紙屑’なのかもしれません。
日韓対立の最大の要因が、韓国側の事実否認にある点を考慮すると、今後、このような問題を外交ルートを通して両国間の話し合いで解決する見込みはありません。確固たる客観的な証拠が示されても、韓国は、主観的な‘韓国の事実’とは異なる事実は決して認めないのですから、議論は平行線を辿るばかりで埒が明かなくなるのです。
もっとも、国際社会の反応を気にしてか、韓国側が、積極的に国際社会に対して自己正当化のためのアピールを開始したことは、日本国側にとりましては有利な展開と言えるかもしれません。何故ならば、喩え事実を頑なに否認したとしても、他の諸国がこれを認めないことには通用しないことを、韓国側が認識し始めた証でもあるからです。つまり、第三者、即ち、法廷であれば中立的な立場にある裁判官の判断こそ重要であって、当事国による一方的かつ主観的な主張を、国際社会、あるいは、海外諸国がそのまま受け入れてくれる時代は過ぎ去りつつあるのです。
日韓対立の特徴に鑑みれば、日本国政府は、まずは当事国として積極的に事実を証明する証拠を国際社会に対して提示すると共に(決定的証拠となり得る電磁波情報の非公開については、軍事機密である旨を丁寧に説明…)、国であれ、個人であれ、誰もが事実が事実として客観的に確認できるよう最大限の努力を払うべきです(自民党内では国連安保理へ提起せよとの声も…)。安易な政治的妥協によってゆめゆめ事実を曲げてはならず、日本国の国家としての信頼性を維持し、国際社会に正義を実現するためにも、常に事実に対しては誠実であるべきと思うのです。(おわり)
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