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2019-01-07 00:00
(連載1)混迷の欧州情勢について
真田 幸光
大学教員
本年の世界経済、就中、「ブレグジット」に一定の結論が出る4月以降の欧州情勢には、不安が募ります。即ち、「その英国そのものの行方はどうなるのか?」、「財政状況の芳しくないイタリアの現状と今後のイタリアの動向はどうなるのか?」、「EUを支えてきたメルケル首相の政権掌握力の低下とその背後に見られるドイツ第一主義の台頭、更にはネオナチ的動きの影などはどうなるのか?」、そして、「フランス国内で見られる、既得権益層に対する不満の拡大とマクロン大統領のリーダーシップ低下はどうなるのか?」と言ったEU加盟国の中の先進7カ国の不安定化が深まる中、「そもそもEUは大丈夫なのか?」、更には、「そのEUが発行している通貨であるところの、ユーロは大丈夫?」と言った不安が拡大している点、大きな懸念材料となっています。
そもそも、「欧州域内での紛争が絶えず、平和には程遠かった欧州地域が、食の需給が改善、第一次産業革命により、生産性の向上が定着した1900年代に入ると、平和に向けた動きが本格化し、第二次世界大戦後は特に、欧州鉄鋼連盟などの業界連携を強化した後、欧州経済共同体、欧州共同体、そして、欧州連合を組織、通貨の統一から、経済の統一、そして税制の統一に絡めながら政治の統一を図る、と言う人類史上稀な、画期的作業に入っている。」と言えますが、最近のEUの動きを見ていると、通貨統合がスタートしてから僅か約20年にして、こうした、「人類の壮大な試み」は大きく揺らいできていると言われても仕方ありません。
そして、その揺らぎは、例えば、フランスのマクロン大統領が示す欧州改革案の挫折にも見られています。
即ち、「ヨーロッパを引っ張って来たマクロン大統領は、今や転落ではないか?」とも見られ始める中、私が頂いている情報では、「フランス大統領に就任、ドイツのメルケル首相と連携し、メルクロン体制とまで言われたマクロン大統領は、ヨーロッパの希望の星であった。そして、マクロン大統領は一気にEUの大改革を行おうと動いた。しかし、直近のEU首脳会議では、マクロン大統領のEU改革案は、一旦、事実上、葬り去られたと言っても過言ではない。ドイツのメルケル首相は、直近のEU首脳会議にて僅か約7分間のスピーチしかせず、また、そこで触れたことと言えば、英国のEU離脱とロシア、ウクライナのアゾフ海での紛争であり、スピーチの最後に、マクロン大統領がEUにとって最重要問題と予てから主張して来ているユーロ予算、EU改革について触れたに留め、それも僅か1分間だけコメントしたに留まっている。」(つづく)
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