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2018-12-07 00:00
(連載2)外国人受入れ総論賛成各論反対
緒方 林太郎
元衆議院議員
「外国人嫌いなんて狭量な人間ではない」という甘い飴でコーティングしているけど、真ん中には実は「外国人嫌い」、あるいは、そこまで行かなくても「受入れ反対」がある、そんな印象を幾度となく受けました。ただ、それを口に出来ないので、「政令事項が多過ぎ」、「法律としてスカスカ」、「生煮えだ」という理屈で攻め立てるわけです。論理的に考えれば、「対案なき総論賛成、各論反対」は問題点の指摘だけで終わってしまいます。
聞いている側からすると、「問題点はよく分かりました。で、どうすればいいのですか?」となります。そこでの対案が「法案の作り直しと国会再提出(を政府に要求)」というのは、如何にも逃げた感じを国民に与えますよね。ただ、一昔前ならいざ知らず、現代のように情報があふれている時代には、ここは完全に見透かされてしまいます。「本当に総論賛成なら、各論でおかしな所は対案を出せ。逆に、本心で総論反対ならばそう言うべし。」と国民から迫られてしまいます。
法案の中身の話は稿を改めますが、本当に「総論賛成」の立場から徹底抗戦するのであれば、問題点を全部洗いだして修正案を世に示し、それで国会論戦をした方が遥かに良い徹底抗戦になるはずです。ましてや、冒頭のように官邸が呑んで掛かってくる事が分かっていているのであれば、世論に最もよくアピールする方法は、これしかないはずです。賃金未払いや失踪を防ぐ修正案を出して、山下法相に「これが必要だと思わないか。」と質問すれば世論は首肯するでしょう。
この手の総論賛成、各論反対の地雷はあちこちに落ちています。「自由貿易」、「安全保障」、「財政再建」、「社会保障改革」、これらすべてに地雷があります。「自由貿易は賛成だけど、〇〇は反対。」、「財政再建の必要性は分かっているが、〇〇は反対。」、「今の医療体制はこのままでは維持できないと思うが、〇〇は反対。」という論調が世には溢れていますが、そこに対案が付かないのであれば「単なる問題点の指摘」、又は「実は総論も反対」だと見られるはずです。どうも、この辺りの違和感が拭えない衆議院での国会論戦でした。(おわり)
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