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2018-10-01 00:00
(連載1)安倍内閣に対する世界の関心
真田 幸光
大学教員
混沌の国際情勢の中、我欲が強いリーダーが多い世界に於いて、日本では、与党・自民党のリーダーを決める総裁選挙が実施されました。今の国会勢力からすれば、「事実上の内閣総理大臣を選ぶ選挙」となった今回の選挙の結果、自民党の党規約まで改正して、この選挙に臨んだ安倍晋三氏が三選を果たしたことはご高尚の通りです。地方票では若干苦戦したようですが、事前の予測からすれば、「順当なる勝利」とも言えます。また、政権安定により、「日本の情勢は安定的」とこれを肯定的に評価する声も強いと聞きます。私自身も安倍政権のこれまでの政策を見て是々非々で評価すれば、良い点と悪い点があり、悪い点を正しつつ頑張って頂きたい、特に、「言葉ではなく、行動において、国民の生活を守り、国民に明るい夢を持たせる政治を行って頂きたい。我欲ではなく、弱者の意見も尊重する政治を行って頂きたい。」と期待するのみです。
ところで、このように、安倍首相が自民党総裁選で連続三選を果たしたことを受けた、中露台韓のコメントを概観してみましょう。先ずはロシアのプーチン大統領。プーチン大統領は、安倍首相に祝電を送り、日露関係などについて「対話の継続と協働」を呼びかけ、「親愛なるシンゾー」で始まる祝電で、前提条件なしでの日露平和条約の年内締結を提案した先の「東方経済フォーラム」や、日露首脳会談を念頭に、「安倍首相との最近のやりとりは非常に建設的で有益だった。」と評価し、日本の米国からの引きはがし作戦に出ているようです。また、中国本土は外交部の見解として、「安倍首相が引き続き中日関係を重視し、両国関係の絶え間ない改善と発展を推進することを期待する。但し、日本側が歴史の教訓をくみ取り、平和発展の道を歩むことを堅持するように望む。」とコメントし、ロシアと同様、日本の米国からの引きはがし作戦に出る一方で、日本の軍備増強には強い警戒心を示しています。
続いて、台湾の蔡英文総統は、「安倍氏のリーダーシップの下、台湾と日本の関係がさらに発展するよう願っている。」と強調し、日本が中国本土になびかぬよう、これまでの日台関係の緊密さを強調し、台湾政策の不変を願っていることを伝えています。
そして、韓国メディアは、少しポイントが異なり、安倍首相が目指す憲法9条の改正を批判的に報じ、例えば、連合ニュースは、「総裁選での圧勝で政権基盤が強固になり、『戦争ができる国』に向けた改憲に拍車がかかる。」などと伝え、日本が地域の軍事的脅威となり、また、それは今、韓国が進めようとしている、「南北融和」の障害ともなるとの認識の下、安倍政権の今後の動きについては、北朝鮮と共に、「日本は地域の平和を乱す国であり、過去の清算もしない国」と今まで以上に執拗に日本に対する批判を展開、その際には、日本の改憲、軍事力増強の姿を必要以上に、国際社会に訴え、日本を、平和を乱す国家として、「悪者国家」に仕立て上げ、孤立化させようとする戦略に出る、こうした動きはまた、実は水面下では、中露との連携で行われる可能性もあり、中露の甘い囁きと南北のパンチを基にして、「日本の米国からの引きはがし作戦」を展開する一方、それが、上手くいかなければ、国際世論から日本を攻め立て、「日本の孤立化」を図り、日本の総合的な国力をじわじわと落としつつ、日米同盟を事実上骨抜きとしていく作戦に、中露南北は出てくるものと予想されます。(つづく)
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