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2018-09-09 00:00
世界貿易について
真田 幸光
大学教員
先般のBRICS(ブラジル、ロシア、インド、中国本土、南アフリカの新興国5カ国)の会議では、「米国の自国第一主義的な動きを背景とする保護主義的な動きは世界経済の成長に弊害を与える。また、特にこれからも経済成長の伸びしろが大きい新興国にとっては、大きなダメージを与える。従って、BRICSとしては、米国の保護主義的政策に対しては、反対の意思を示す。」との主旨の姿勢を示し、「G-7の米国以外の国」や、「G-20の米国以外の国」と同様に、改めて、「BRICSとしても米国の保護主義的政策に対して反対である。」という意思を示しています。即ち、BRICSの新興5か国の首脳会議では、特に、「アメリカと中国本土の貿易摩擦」に対する懸念が示された上で、「BRICSとしては自由貿易の推進を話し合った。」としています。
そして、この会議に出席した、中国本土の習近平国家主席やロシアのプーチン大統領らも、「世界の多国間の約束がどうなるのか、関税がどのように上乗せされるのか、非常に懸念している。仮に貿易戦争と呼べることが起きているならば、BRICSの国々の間で起きているわけではない。ただ、国際関係の主要な問題であり、議論は避けて通ることができない。」との意見で一致、「米中で関税を上乗せしあう報復の応酬が繰り広げられればアフリカの途上国などにも大きな影響が及ぶ。保護主義に反対し、世界貿易機関のルールに基づいた多国間の自由貿易の推進を訴えたい。」としています。
私は、こうした主張は、「地球的視点から見たグローバル化」の推進という上からは、大賛成であり、そうした意味でも、「米欧間で話し合いが始まっている、関税を上げるのではなく、互いに関税を引き下げて、公平にしていくこと。」には大きな期待を寄せています。しかし、こうした一方で、私は、中国本土が、所謂、「ダブルスタンダード」で、「自由貿易のいいとこ取り」をし、「米国をはじめとする先進国の知的財産権の侵害をしつつ、中国本土の軍事力強化を図っている。」という事をしていると思われ、ここに、「義」はないと考えており、米国が、こうした視点から、中国本土との通商摩擦を展開していることに、ある意味では、理解をしています。
そして、中国本土の習近平国家主席が、「中国本土は自由貿易主義を守る。国際連携を図り、米国の保護主義的政策に立ち向かうべきである。」とコメントしていることについては、「中国本土が国際世論を味方につけて、自らのメリットを守る行為に出ている。」と私は感じており、こうした中国本土に、国際社会は同調してはならない、即ち、「中国本土は、自由貿易主義をまだ完全にはとっていない。」という事を国際社会は、改めて認識しつつ、米中通商摩擦を先ずは静観しつつ、じっくりと対応していくべきであると考えています。
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