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2018-02-23 00:00
(連載2)核規制と銃規制から見る対北政策の優先順位
倉西 雅子
政治学者
以上に三つの類型に分けて見たのですが、善人の安全確保を判断基準としてこれらを比較しますと、その安全の高さは、第2類型>第3類型>第1類型の順となるのではないでしょうか。
第1類型が安全性において最低な理由は、仮に悪人が銃を使用した場合、善人には防御手段が一切存在しないところにあります。そして、第2類型が第3類型に優る理由は、銃の保有・使用の自由に付随する偶発的な事件が起きる可能性が低く、かつ、善人が正当防衛手段を有しながらも、確実に悪人の暴挙から逃れられるわけではないからです。
今般の北朝鮮に対する政策の優先順位の視点から見ますと、この分類は示唆に富んでいます。上記の優先順位は、まさに、北朝鮮問題に対しても言い得るからです。つまり、仮に、国際社会が、アメリカを中心に北朝鮮に対して警察機能、即ち、軍事制裁を科すことができるならば(第2の類型)、それが最も望ましい解決策であると言うことです(第1の方法は、善良な国家にとって危険すぎる…)。
そして、全ての諸国に核武装を認める政策(第3の類型)は、軍事制裁による解決が困難であると判断された後に選択されることとなりましょう(因みに、困難となる場合とは、悪しき国家の軍事力が上回る場合や”世界の警察官”が堕落した場合など…)。アメリカの銃規制論争は、まさに、問題意識において現下の国際社会とも共通しており、人類に対して、安全の実現に関する方法選択の問題を問いかけているように思えるのです。(おわり)
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