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2017-12-27 00:00
(連載1)法定通貨について
真田 幸光
大学教員
「通貨は国家の主権の象徴である」と言われます。一国の政府は、「自国内に於ける国民のものやサービスの経済的な価値判断基準」である「通貨」を、「善意」を以って管理をし、「国民生活を安定させる」ことが一つの重要な役割であり、そうした意味で、「中央銀行の一つの大切な使命は物価を安定させ、国民生活を安定させることにある」とも言われます。
さて、こうした中、最近、世界の潮流として、その中央銀行が発行する「法定通貨」を背景としない、「仮想通貨」なるものが世界に広がっています。電子マネーは法定通貨を背景としていますが、仮想通貨はさに非ず、私の言葉で表現すれば「変形の現代版無尽」のようなものであり、「親=仮想通貨の発行主体の信用力を担保にして集めたお金を有効利用していくシステムをIoT化した社会を背景にして実現している」ようなものであると私は見ています。
しかし、過去の無尽は、「当時の法定通貨」を背景としていますので、いまの仮想通貨よりもまだ相対的には信用力があると思います。これに対して、現在の仮想通貨は、「親」が無責任であると、その仮想通貨を保有した人は大損害を被る危険性があります。一方、政府、金融当局からすると、通貨による経済管理がしにくくなることによって、「国民生活を安定させる」と言う大目的に大いに支障をきたす危険性もあります。
従って、政府としては、「政府が“親”になる」形で、このIoT時代に合わせて、「キャッシュレス化」を更に推進していくことを進めようとしてくるものと思います。そして、実際に、スウェーデンやエストニアと言ったあまり人口は多くなくIoT化が社会に浸透している国々ではこうした動きが見られます。(つづく)
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